食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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だしの素(2016年3月3日号)
和風だしの素は「和食」のユネスコ無形文化遺産登録により、見直しの機運も高まり、手軽にだしが取れる調味料として安定した需要が続く。中長期的には漸減傾向にあるが、今冬は暖冬だったこともあり、鍋の出現頻度が減少、その分みそ汁が増えたという。今年も最大手である味の素社は「ほんだし」活用術による、CMと店頭販促の連動により需要喚起を図っていく。
だしの素はみそ汁用途が最も多い。今シーズンは1月初旬まで暖冬だったため、例年と比べ食卓で鍋を囲む機会が減少、一方で普通にごはんとみそ汁、主菜・副菜の献立となり、みそ汁の出現頻度はわずかに増えたもようだ。葉物野菜の価格が高くても、根菜に置き換えれば満足度の高いみそ汁になることもプラスに働いた。そのため市場も(…)
だしの素はみそ汁用途が最も多い。今シーズンは1月初旬まで暖冬だったため、例年と比べ食卓で鍋を囲む機会が減少、一方で普通にごはんとみそ汁、主菜・副菜の献立となり、みそ汁の出現頻度はわずかに増えたもようだ。葉物野菜の価格が高くても、根菜に置き換えれば満足度の高いみそ汁になることもプラスに働いた。そのため市場も(…)
飲料(2016年2月25日号)
飲料市場は今年に入り1月が前年比103〜104%(販売箱数ベース)と好スタートを切った。成熟化と同時に競争が激化しており、今年は収益性の向上をテーマに、事業基盤である主力ブランド強化、新たな価値の提供を重点方針に据えるメーカーが多い。市場活性化に向けてイノベーションを伴う新商品やトクホ、機能性表示食品の投入も注目される。
2015年の飲料市場は販売数量ベースで前年比101%。フレーバーウォーターや炭酸の新商品が好調で、緑茶や麦茶、缶コーヒーのボトル缶が伸長した。この10年間で市場金額が103%ていどであるのに対し、1ケース当たり単価は83%に低下し、飲料業界の利益を圧迫してきた。規模の経済がものをいう業界とあってシェアの維持、拡大は(…)
2015年の飲料市場は販売数量ベースで前年比101%。フレーバーウォーターや炭酸の新商品が好調で、緑茶や麦茶、缶コーヒーのボトル缶が伸長した。この10年間で市場金額が103%ていどであるのに対し、1ケース当たり単価は83%に低下し、飲料業界の利益を圧迫してきた。規模の経済がものをいう業界とあってシェアの維持、拡大は(…)
本格焼酎(2016年2月22日号)
本格焼酎は、2003年のブームから10年以上が経過する中で、ジリ貧の展開に歯止めをかけていきたい局面。消費を刺激するのが難しい現状で、赤芋系の人気、樫樽貯蔵、炭酸割りなど関心が向いている訴求の切り口を広げていく取り組みが欠かせない。本格焼酎のことを知らない若い世代が増えていることや、消費量の地域格差が大きいことも開拓のチャンスにしたい。
本格焼酎の15年1〜12月課税移出数量(日本酒造組合中央会調べ)は、概数合計で前年比1・7%減の46万172kl(約255万7000石)となり、3年連続で実績を割った。11年が前年並みで4年ぶりに実績確保したのに続き、12年は0・4%の微増、13年は1・7%減、14年は0・9%減という流れで、メーカーでは「話題性に乏しく、ジリ貧傾向が続いてい(…)
本格焼酎の15年1〜12月課税移出数量(日本酒造組合中央会調べ)は、概数合計で前年比1・7%減の46万172kl(約255万7000石)となり、3年連続で実績を割った。11年が前年並みで4年ぶりに実績確保したのに続き、12年は0・4%の微増、13年は1・7%減、14年は0・9%減という流れで、メーカーでは「話題性に乏しく、ジリ貧傾向が続いてい(…)
即席麺市場(2016年2月18日号)
即席麺市場は今年1月から売り上げ伸び率もアップ、主要各メーカーとも3月期末まで上積みを見込んでいる。4月からの新事業年度は主力ブランドの強化で大きな売り上げを稼ぎ、シニア層や若年女性など新規需要層開拓型の商品へのチャレンジを続ける。シニア向けではコーナー化など流通との協働により育成していく。
即席麺各社が昨年1月に値上げしたものの、カップ麺は1〜12月JAS受検数量で3・2%増と好調に推移、オープン価格商品が増加していることから非JASを加えるとさらに伸び率は高くなっている。袋麺は減少しているが、フライ麺が復調、“生めん風”は過熱気味のブームが終息、下げ止まって一定シェアを確保し定着へと向かっている。年明け1月からは前年落ち込んだこともあり各メーカーとも伸び率が上昇、3月末まで新商(…)
即席麺各社が昨年1月に値上げしたものの、カップ麺は1〜12月JAS受検数量で3・2%増と好調に推移、オープン価格商品が増加していることから非JASを加えるとさらに伸び率は高くなっている。袋麺は減少しているが、フライ麺が復調、“生めん風”は過熱気味のブームが終息、下げ止まって一定シェアを確保し定着へと向かっている。年明け1月からは前年落ち込んだこともあり各メーカーとも伸び率が上昇、3月末まで新商(…)
ワイン(2016年2月15日号)
ワイン市場は、日常消費の広がりや若年層の飲用拡大などを背景に、2015年は数量ベースで前年比2%程度拡大したものと見られている。15年ぶりに過去最大を更新した2013年の消費数量を3年連続で更新。既にブームの域を超え、身近に親しまれる日常酒として新しい局面に突入したとも言えそうだ。今年も前年比2〜3%増の順調な伸びが見込まれ、持続的な拡大を目指す。国税庁による「果実酒等の製法品質表示基準」制定、日常的なワイン消費の拡大を象徴する「チリワインの国別輸入量1位」、日本市場を世界に開く「日本人MW(マスターオブワイン)の誕生」および「ソムリエ資格の規定変更」による世界有数のソムリエネットワークなど、ワインを取り巻く環境は大きく変化。後のワイン市場に大きな足跡を残しそうな事象が年初から揃い、動きの注目される年になりそうだ。
新日本スーパーマーケット協会・SMTS(2016年2月8日号)
新日本スーパーマーケット協会が主催する「スーパーマーケット・トレードショー」(SMTS)は、「セルフ・サービスフェア」として1964年に産声を上げた。その後、展示内容を充実させ、第50回を迎える今年は、食関連の五つの展示会を合同開催する「FOOD・TABLE・in・JAPAN」として、小売り・中食・外食産業の垣根を越えた食品関連業界を包括する総合的な展示会へと飛躍した。来年は会場を千葉・幕張メッセへと移し、「フューチャー・ストア」をテーマに、近未来のスーパーマーケットの姿を提示する方針だ。
記念すべき第50回を迎えるSMTSが、10日から12日まで都内の東京ビッグサイトで開催される。今回は、包括名称を「FOOD・TABLE・in・JAPAN」として、食に関連する五つの展示会が合同で東京ビッグサイトの東・西全館を使用し、多様な視点からイ(…)
記念すべき第50回を迎えるSMTSが、10日から12日まで都内の東京ビッグサイトで開催される。今回は、包括名称を「FOOD・TABLE・in・JAPAN」として、食に関連する五つの展示会が合同で東京ビッグサイトの東・西全館を使用し、多様な視点からイ(…)
めんつゆ(2016年2月4日号)
めんつゆ市場は濃縮タイプが成熟、店頭では価格訴求も多く、収益の改善が課題となっている。汎用性の高い和風万能調味料として、品質の向上や使い勝手の良い容器の開発など主要メーカーはトライ&エラーを繰り返しながら、収益構造の改善に取り組む。ストレートタイプはパウチ入りの1〜2人前が徐々に定着拡大、メニューのバラエティー化も進んでいる。白だしは成長が続き、100億円市場を目指す。
昨年の市場は4〜12月でほぼ横ばいから微増。4〜5月は前年の消費増税の影響がプラスに働き伸長したが、6〜7月の天候不順により伸びを欠いた。9月以降はほぼ前年並みに推移している。濃縮つゆでは今春、キッコーマン食品が既存「本つゆ」を全面刷新、「濃いだし本つゆ」として発売する。既存の3倍から4倍濃縮に変更、より濃厚な味(…)
昨年の市場は4〜12月でほぼ横ばいから微増。4〜5月は前年の消費増税の影響がプラスに働き伸長したが、6〜7月の天候不順により伸びを欠いた。9月以降はほぼ前年並みに推移している。濃縮つゆでは今春、キッコーマン食品が既存「本つゆ」を全面刷新、「濃いだし本つゆ」として発売する。既存の3倍から4倍濃縮に変更、より濃厚な味(…)
パスタ(2016年1月28日号)
パスタは、ことし改めて消費喚起策が課題になっている。昨年は内外製品ともにコストプッシュ、採算是正の値上げを余儀なくされて、消費面での反動に見舞われる厳しい展開。需給規模は、国産、輸入を合わせて2011年の29万t強がピークで、その後は28万t台での推移で、昨年は2年振りに、微減とみられる。昨年は国産の2回の値上げ、輸入も安値品が激減しており、この辺りの反動が大きそうだ。ただし、これまでも踊り場は何度かあったが、必ず復調してきた。大きな潜在需要があるのは間違いないところで、これをどのように顕在化させるか。春需に向けて、パスタ関係業界は、ドライ、チルド、冷凍の3温度帯で、家庭用をはじめ全方位で多面的に需要喚起に取り組んでいく。パスタと関連品では新商材の投入も活発化している。簡便訴求、パッケージング機能訴求、パスタ(…)
チェーンストア(2016年1月25日号)
セブン&アイ・ホールディングス、イオンの大手流通グループは、大きな転換期を迎えようとしている。セブン&アイは中核事業を総合スーパー事業からコンビニ事業、さらに実店舗とネット販売を融合したオムニチャネル事業へと移行させつつある。一方のイオンは、ディベロッパー事業のノウハウを活用して、総合スーパー事業の立て直しを図る。両グループとも、既存のチェーンストア理論から脱却し、市場の変化に対応した小売りの新たなビジネスモデルの構築を目指す。その実現に向け、各事業の経営体制も整えられつつある。今後は、将来的に巨大グループ全体の舵取りを誰が担うのか、世代交代を含め、どのようにグループ経営体制を構築していくのかが注目される。また、スーパーマーケット企業でも、既存のチェーンストア理論を乗り越え、新たな店づくりによって新た(…)
CVS(2016年1月21日号)
コンビニエンスストア各社の15年3〜11月決算は、上位5社がチェーン全店売上高、営業総収入で前年を上回った。先頭を走るセブン‐イレブン・ジャパンは今期も快走を続けており、12月も既存店売上高が前年同月を上回り、41カ月連続のクリアとなった。追いかける2位以下は、ローソン・ファミリーマートが、14年に増税前の駆け込み需要があった3月を除き前年をクリアするなど、既存店の回復傾向が見られる。
2回目の消費税率引き上げが来年4月に迫っている。昨年12月に税制改正大綱が閣議決定され、国会での論戦を経て軽減税率が導入されることとなる。酒類・外食サービスを除く飲食料品の税率は8%となる見込み。小売り側からは「顧客にとって分かりやすい形で決まってほしい」(ファミマ)「税率の引き下げの是非は景気の状況をふまえ慎重(…)
2回目の消費税率引き上げが来年4月に迫っている。昨年12月に税制改正大綱が閣議決定され、国会での論戦を経て軽減税率が導入されることとなる。酒類・外食サービスを除く飲食料品の税率は8%となる見込み。小売り側からは「顧客にとって分かりやすい形で決まってほしい」(ファミマ)「税率の引き下げの是非は景気の状況をふまえ慎重(…)
紅茶(2016年1月18日号)
家庭用紅茶は、昨春の値上げにもかかわらずティーバッグ市場が4〜11月で前年並みと健闘、リーフティーが高伸長している。一方でインスタントティーが一時の勢いにない。茶葉で入れる本格的な紅茶に対する関心が高まっており、各メーカーとも主力アイテムのブラッシュアップやワンランク上のシリーズ強化により、紅茶市場の活性化に注力している。
紅茶の1〜11月輸入量は、原料用の「バルク茶葉」の輸入が1万2527t、前年比101・9%。主に製品輸入の「3kg以下直接包装品」は1836t、100・3%で茶葉合計1万4364t、101・7%。金額ベースでは茶葉合計で112・2%となり、為替の影響もあって輸入単価は1割ほど上昇している。バルク茶葉の約半分はドリンク向けのため紅茶飲料市場減(…)
紅茶の1〜11月輸入量は、原料用の「バルク茶葉」の輸入が1万2527t、前年比101・9%。主に製品輸入の「3kg以下直接包装品」は1836t、100・3%で茶葉合計1万4364t、101・7%。金額ベースでは茶葉合計で112・2%となり、為替の影響もあって輸入単価は1割ほど上昇している。バルク茶葉の約半分はドリンク向けのため紅茶飲料市場減(…)
洋酒関連(2016年1月18日号)
今年の洋酒市場は引き続き堅調な伸びが期待されている。ウイスキー類はハイボールブームなどを契機に拡大に転じ、さらにTVドラマ効果でさらに伸びて以降は勢いが止まらない状況。原酒不足など懸念材料はあるものの、この勢いを維持しつつ持続的な安定成長を目指したい状況は今年も変わらない。ハイボール提案などを通じ若年層を中心とした新たなユーザー層の獲得にも引き続き注力。リキュール類はRTDやRTSとの相互作用もありこれから伸びが期待される分野。業務用市場開拓や新メニュー提案などを通じ愛飲層の獲得を目指しており、各社の取り組みが続く。
15年1〜9月の酒類課税状況(国税庁調べ)では、「ウイスキー」が前年同期比121・5%の9万8819kl、「スピリッツ」は111・9%の35万4664klと2ケタ増。「果実酒」も103・8(…)
15年1〜9月の酒類課税状況(国税庁調べ)では、「ウイスキー」が前年同期比121・5%の9万8819kl、「スピリッツ」は111・9%の35万4664klと2ケタ増。「果実酒」も103・8(…)
中四国市場(2016年1月14日号)
中四国市場で活躍する食品スーパー、食品酒類卸の流通各社は、人口減少や県外資本進出などの課題に対応しながら、地域に密着した経営姿勢で堅実な歩みを進めている。食品スーパーでは買上点数や客数の増加に注力。都市部では利便性を高めた小型店で、山間部では行政とも連携した移動スーパーでの訴求も図る。食品酒類卸では、得意先小売業の変化にスピードを持って対応し、企画提案力も強化することで、収益向上を目指している。
中四国地区の食品流通市場にとっての課題は大きく分けて二つが挙げられよう。ひとつは、居住人口の減少傾向といった内的要因。もうひとつは、全国でも際立つ県外・島外資本の進出という外的要因。人口減少傾向から見ていこう。総務省のまとめによ(…)
中四国地区の食品流通市場にとっての課題は大きく分けて二つが挙げられよう。ひとつは、居住人口の減少傾向といった内的要因。もうひとつは、全国でも際立つ県外・島外資本の進出という外的要因。人口減少傾向から見ていこう。総務省のまとめによ(…)
秋田清酒(2016年1月7日号)
“美酒王国”として知られる秋田県。14年(暦年)の清酒課税移出数量は約2万1700klと、東北6県(6万4800kl)のけん引役となっている。15年も4〜10月で前年同期比103・5%と回復基調にある。特に好調なのが全体の37%を占める特定名称酒だ。本醸造はやや100%に欠けるものの吟醸酒は121%、純米酒は105%と好調。吟醸酒の中でも純米吟醸酒は132%と高い伸びを示す。2008年における吟醸酒の割合は6%強であり、3倍近く増加している。全国的に特定名称酒への人気が盛り上がっているとはいえ、吟醸酒の伸びが20%を上回っている県はほとんどない。普通酒市場が消耗戦の様相となる中、地方の大規模な蔵元でも利益追求路線への転換が図られているが、特定名称酒の構成比の変化からも、その方向に着実に進んでいると言えそうだ。秋田は名杜氏を輩出(…)
信州みそメーカー(2016年1月1日号4集)
みその生産基地・信州のメーカーが新年に向かって躍動してきた。大手が集中するこの地区は一昨年、昨年とシェア拡張が顕著。もちろん大手の実績増が寄与しているが中堅筋でも品質面のこだわりを特長とした差別化を図った取り組みが存在感を示しているところも見逃せない。有力各社の2016年の表情を見てみた。
人気上昇が続くタニタ食堂監修の「減塩みそ」と即席の「減塩みそ汁」の快進撃が続いている。生みそ、即席ともに同社の業績向上をリードする主力商材へ浮上、今年もこの勢いが続いていきそう。さらに生みそ、即席ともにコアブランドの「料亭の味」シリーズに今年度はさらなる勢いが続いており、このベース商材の強さが新商品の戦力化へプラスアルファのパワーを引き出している。今年度(4〜3月)の業績は売上高で高伸長(…)
人気上昇が続くタニタ食堂監修の「減塩みそ」と即席の「減塩みそ汁」の快進撃が続いている。生みそ、即席ともに同社の業績向上をリードする主力商材へ浮上、今年もこの勢いが続いていきそう。さらに生みそ、即席ともにコアブランドの「料亭の味」シリーズに今年度はさらなる勢いが続いており、このベース商材の強さが新商品の戦力化へプラスアルファのパワーを引き出している。今年度(4〜3月)の業績は売上高で高伸長(…)
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