食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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本格焼酎(2011年11月10日号)
本格焼酎は、全般的に低迷が続く市場環境の中で、少しずつ盛り返しの気配もみられるようになり、メーカー個々のマーケティング力で、格差がさらに出てくるのは必至。一方、デフレ環境下で単価ダウンの傾向が続いており、売り場の縮小と絡めて、厳しい競争に直面しているのも事実。中堅どころがより難しい立場に追い込まれているとの指摘もある。企画提案力で、価格ではない優位性を高めていくことが、ブーム沈静後の現状
にあって、より求められるところである。業界としては、中小企業の酒税を軽減する租税特別措置法第87条の恒久化、甲乙混和焼酎との誤認是正など重要課題が山積みされている。
本格焼酎の課税数量は、10年1〜12月で前年比4・8%減(国税庁確数)と3年連続(…)
にあって、より求められるところである。業界としては、中小企業の酒税を軽減する租税特別措置法第87条の恒久化、甲乙混和焼酎との誤認是正など重要課題が山積みされている。
本格焼酎の課税数量は、10年1〜12月で前年比4・8%減(国税庁確数)と3年連続(…)
歳暮ギフト(2011年11月7日号)
首都圏百貨店のお歳暮商戦は11月1日のそごう横浜店を皮切りに、順次ギフトセンターが開設され全店で本格商戦入りしている。またインターネット受注は10月中旬から先行して始められており、今年も拡大傾向が続く。売上目標は2%減の設定が多く、景気低迷を反映し厳しい見通し。その一方、震災後の消費者意識の変化で、身近な人とのつながりをいっそう強めようという絆℃要への期待感も強く、各社の独自企画商品でもそうした提案が目立っている。定番の商品はハムや洋・和菓子、ビール、海苔・佃煮や産直品などで、売れ筋上位に大きな変化はなく安定した人気が続きそうだ。
三越 総アイテム約2000点を揃え、11月2日から12月24日(日本橋三越本店)まで、昨年より5日延長してギフトセンターを開設する。売上目標は全店で前年同期比(…)
三越 総アイテム約2000点を揃え、11月2日から12月24日(日本橋三越本店)まで、昨年より5日延長してギフトセンターを開設する。売上目標は全店で前年同期比(…)
白みそ(2011年10月31日号)
白みそ商戦が本格需要期を目前に徐々に活気づいてきた。正月向けの消費へ流通の動きが活発化するのはまだ先ながら、年末商戦を見据えた売り場争奪戦はすでに秋口から始まっている。今年はみそ全般に堅実な出荷ペースを維持してきており、最終的に前年比でプラスオンできるかどうかはともかく、これまで長期化してきた減退型推移に比べると、わずかに回復感を漂わせる。白みそはその消費性格として伝統色が一段と色濃く出る分野であり、それだけにこのところのみその動きの回復ムードが本物かどうかを占う上でもこの年末の動きは一つの目安にもなってきそうだ。
白みそ商戦は例年、秋口を境に水面下の戦いを繰り広げている。ただ、今年のみその需要動向は非常につかみ難いというのが関係筋の大方の見方である。大震災を(…)
白みそ商戦は例年、秋口を境に水面下の戦いを繰り広げている。ただ、今年のみその需要動向は非常につかみ難いというのが関係筋の大方の見方である。大震災を(…)
流通市場(2011年10月27日号)
流通業界を驚かすニュースが今秋、立て続けに襲った。ひとつは、大手スーパーイオンによるマルナカの買収劇であり、いまひとつはセブン&アイHDによる近商ストアとの資本業務提携劇の演出だ。イオンとマルナカのケースでは、両者は一年前に業務提携を発表しており、収まるところに落ち着いた、と衝撃度はまだ軽いが、後者の場合、関西重鎮の電鉄・百貨店資本系のスーパーでもあり、新たな驚きをもって受け止められている。別表は株式上場スーパーの11年8月中間期の業績と通期予想を収録、掲示したものだが、この表の掲載企業の中からも第2、3の新たな資本提携・買収の動きが出てくる公算は十分ある。「何が起きても不思議でない」世相だからだ。
イオンは既報の通り、11月にマルナカの発行株式の94・96%を364億円で、山陽(…)
イオンは既報の通り、11月にマルナカの発行株式の94・96%を364億円で、山陽(…)
清酒(2011年10月24日号)
清酒は需要期商戦本番。酷暑から厳しい残暑の打撃が大きかった昨年とは違って、今年はプラス場面が目につく、いい流れで本番に突入できた。東日本大震災で東北支援のムードが盛り上がり、清酒もその象徴のひとつとなっているのが、東北に限らず、清酒全体に消費者の関心を向けさせるきっかけとなったのも見逃せない。需要振興にメーカーが共同で取り組む動きも広がりをみせ、11月8日には大手11社の「立冬は、鍋と燗の日」プロジェクトがキック・オフされる。需要の底入れへ向けて、年末までさらに積極策で取り組みたい局面だ。
清酒の課税数量は、国税庁確数の1〜7月で前年比2・6%増(前年同期8・0%減)と、実績クリアで推移している。8月は日本酒造組合中央会の概数で3・6%増と(…)
清酒の課税数量は、国税庁確数の1〜7月で前年比2・6%増(前年同期8・0%減)と、実績クリアで推移している。8月は日本酒造組合中央会の概数で3・6%増と(…)
マーガリン・スプレッド(2011年10月20日号)
4〜9月家庭用マーガリン類・スプレッドの消費トレンドは、全般に底堅い。大震災や前年猛暑などの影響が絡み、前年との比較が難しいが、3月以降の家庭用マーガリン類は7月を除きすべて増産で、バターの不足感からバター風味・バター入りマーガリンなどリッチタイプ商材への期待が膨らむ。
乳業メーカーはバターの安定供給に注力する一方、生クリーム、クリームチーズなどのレシピ提案を展開、乳食品売り場での知恵比べが続く。家庭用マーガリン類の出荷状況は、秋冬需要期に向け好調なスタートを切っている。大震災により加工向け原料乳ひっ迫がさらに強まり、バターの年末需給ひっ迫を克服するため、農水省はカレントアクセス輸入分(11・7万トン)に加え、業務用冷凍バター2000トンの追加輸入を8月に(…)
乳業メーカーはバターの安定供給に注力する一方、生クリーム、クリームチーズなどのレシピ提案を展開、乳食品売り場での知恵比べが続く。家庭用マーガリン類の出荷状況は、秋冬需要期に向け好調なスタートを切っている。大震災により加工向け原料乳ひっ迫がさらに強まり、バターの年末需給ひっ迫を克服するため、農水省はカレントアクセス輸入分(11・7万トン)に加え、業務用冷凍バター2000トンの追加輸入を8月に(…)
家庭用スープ(2011年10月20日号)
家庭用スープ市場は洋風ワンサーブが味の素の「つけパン・ひたパン」施策により好調を持続、今秋から昼食需要が中心のスナックスープ活性化のため「スープDELI」ブランドを新設した。ポッカは群馬工場に容器入りスープの新ラインを導入。理研ビタミンは「わかめスープ」の生産が正常化し勢いを加速、発売30周年記念の懸賞も行う。内食化傾向の強まりや節約、簡便志向から、今シーズンも安定成長が見込まれる。
10年度(4〜3月)市場は881億円(消費者購入ベース)、前年比1%増。上期は伸び悩んだが、本格需要期の下期に盛り返した。内訳は洋風ワンサーブ12%増、ウィズライス7%増、ファミリー(クッキングタイプ)7%増、レトルトストレートタイプ13%増、チルド5%減、スナック系11%減。332億円と最大規模の洋風ワンサーブスープの好調は(…)
10年度(4〜3月)市場は881億円(消費者購入ベース)、前年比1%増。上期は伸び悩んだが、本格需要期の下期に盛り返した。内訳は洋風ワンサーブ12%増、ウィズライス7%増、ファミリー(クッキングタイプ)7%増、レトルトストレートタイプ13%増、チルド5%減、スナック系11%減。332億円と最大規模の洋風ワンサーブスープの好調は(…)
ワイン(2011年10月17日号)
ワイン市場は震災影響による一時的な足踏みはあったものの6月以降は回復に転じ、最需要期を控えて期待が高まっている。国産・輸入ともに低価格を中心とした動きが活発で、よりカジュアルに気取らず楽しむ消費の広がりは、常飲される日常酒≠ニしての定着を物語っているともいえそう。秋の「ボジョレー・ヌーヴォー」、冬の「クリスマス」や「年末・年始」のほか、今年は「春ロゼ」や「母の日」商戦、夏の「ロックワイン」と新たな飲用機会の開拓にも手応えが感じられた年でもある。酒類消費は年々減少傾向にあるが、ことワインに関しては成長性を語れる貴重な市場として、業界各社の取り組みにもいっそう力が入る。
1〜6月のワイン課税数量は全体で13万2796キロリットル(1ケース9リットル(…)
1〜6月のワイン課税数量は全体で13万2796キロリットル(1ケース9リットル(…)
ふりかけ・お茶漬け(2011年10月13日号)
ふりかけ・お茶漬けの素市場は、東日本大震災後の混乱により供給態勢が大きく混乱したが、6月以降は平常化した。今秋は春の新商品も合わせ仕切り直し。秋の行楽・弁当、新米、年末年始商戦、受験生応援など店頭販促も活発化。メーカー側も今年前半にできなかった販促企画も含め、消費者向けの懸賞や流通向け企画、CM放映など需要の喚起を図る。内食化や節約傾向は一層強まっており、保存・備蓄商材としての価値も見直されている。
震災の影響で、関東地区メーカーが容器包装と一部原材料の調達が細り、生産品目数を絞り込んだり、出荷数量を減らすなど調整を強いられていたが、それも5月の大型連休明けから徐々に改善し、6月に入るとほぼ通常生産に戻すことができた。(…)
震災の影響で、関東地区メーカーが容器包装と一部原材料の調達が細り、生産品目数を絞り込んだり、出荷数量を減らすなど調整を強いられていたが、それも5月の大型連休明けから徐々に改善し、6月に入るとほぼ通常生産に戻すことができた。(…)
育児用粉ミルク(2011年10月10日号)
育児用粉ミルクは、09年に「中国特需」で売り上げを拡大したが、昨年は口蹄疫発生に伴う禁輸で一転、2ケタ減と事業環境が激変した。今年も原発事故の問題で、中国での日本製品の回復は見込めず、1割減で推移する。メーカー各社は縮小する国内市場で付加価値を高める方向だ。長期的には品質・技術を武器に海外への進出を図ることになる。
育児用粉ミルク(調製粉乳)の生産量は、1〜7月で1万8016トン、前年比92・2%と前年を下回っている。直近の1〜8月では1万9463トン、89・9%。08年に発生した中国でのメラミン混入問題以降、中国で日本製の育粉の需要が急増。09年にはいわゆる「中国特需」で生産量を115・6%に押し上げた。ところが、昨春の日本での口蹄疫発生で(…)
育児用粉ミルク(調製粉乳)の生産量は、1〜7月で1万8016トン、前年比92・2%と前年を下回っている。直近の1〜8月では1万9463トン、89・9%。08年に発生した中国でのメラミン混入問題以降、中国で日本製の育粉の需要が急増。09年にはいわゆる「中国特需」で生産量を115・6%に押し上げた。ところが、昨春の日本での口蹄疫発生で(…)
包装餅(2011年10月10日号)
包装餅の価値があらためて見直され、需要が大きく盛り上がっている。震災後、非常食、保存食、そして調理も簡単といった包装餅の特性が支持されたもの。これにとどまらず、エネルギーが高く、スポーツに向いた食品であることの普及も大事。餅の持つ、こうした価値を活かした商品戦略が期待される。
震災直後は包装餅が大きく伸びた。メーカーによっては、3月は50%増〜数倍、続く4月も30〜50%増と大幅な出荷増を見せ、震災後の資材等不足の中、各社増産体制に追われたのは記憶に新しい。さすがに5月以降は供給増の反動から7月にかけて前年割れとなったが、流通在庫が捌けだした8月ごろから、夏場の不需要期ながらも再び復調。「3、4月に餅を買った人は多く、今まで食べなかった人が便利でよい、と評価。(…)
震災直後は包装餅が大きく伸びた。メーカーによっては、3月は50%増〜数倍、続く4月も30〜50%増と大幅な出荷増を見せ、震災後の資材等不足の中、各社増産体制に追われたのは記憶に新しい。さすがに5月以降は供給増の反動から7月にかけて前年割れとなったが、流通在庫が捌けだした8月ごろから、夏場の不需要期ながらも再び復調。「3、4月に餅を買った人は多く、今まで食べなかった人が便利でよい、と評価。(…)
プレミックス(2011年10月6日号)
家庭用プレミックスは、昨今の節約志向で内食・手作り見直しの流れの中でエコノミーのメリットプラス品質・簡便性向上を訴求、引き続き期待の商材として、明るいシーズンインだ。店頭では、メニュー提案主体のインストアプロモーションがこれから活発化する。お好み焼粉・たこ焼粉、天ぷら粉・から揚げ粉の無糖タイプ、ホットケーキミックスをはじめ各種ケーキミックスの加糖タイプともに出番が増えそうだ。無糖タイプは、いずれも生鮮3品連動のメニュー提案型販促が定着しているが、特に「お好み焼粉」は全国メニュー化が進行している。加糖タイプはメーンの「ホットケーキ」が経済性・汎用性とクイック調理で復調したが、このところ横ばい。
食品マーケットは、経済性に加えて、安全安心の観点からも内食・手作りシフトが(…)
食品マーケットは、経済性に加えて、安全安心の観点からも内食・手作りシフトが(…)
だしの素(2011年10月3日号)
だしの素市場は、ここ2〜3年にわたり安定した動きを見せている。量的にはコンマ以下の微増ペースながら実績確保の堅実さで、懸念されていた価格の下落にはブレーキ感が強まっている。量販の動きも今年上期は前年並みからわずかに減少といったところが多く、単価(小売り)の横ばい状態が示すように低価格化の流れにはストップがかかっている。特に今春以降は内食化の流れが強まってきたことも安定需要の下支えになっており、これからの秋・冬シーズンでの活性化次第ではさらに消費スケールのプラスオンに期待がかかる状況となっている。
だしの素製品は、昨年から今年にかけて、特に今春以降は極端な安売りは見られなくなっている。03年から05年当時は需要の後退が強まってきたのと単価ダウンが(…)
だしの素製品は、昨年から今年にかけて、特に今春以降は極端な安売りは見られなくなっている。03年から05年当時は需要の後退が強まってきたのと単価ダウンが(…)
ヨーグルト(2011年9月29日号)
2011年度(4〜3月)のヨーグルト市場は、東日本大震災の影響が大きく、上期(4〜9月)は前年水準を若干下回るもようだが、供給態勢がほぼ復旧した夏場、7月から市場自体が前年超えを果たし、復調から上昇基調に転じつつある。通期では前年水準を上回る可能性は十分だが、マーケットをけん引するプレーンヨーグルトや果肉入りソフトヨーグルト4P(ポット)などは、特売価格が震災前の水準に戻るなど、併せて課題も生まれている。有力メーカーは秋需に向け、積極的な商品・販促施策を講じ、消費を喚起する構えで、昨秋に続き、のむヨーグルト分野での新商品投入が目立ち、乳酸菌飲料も含め、プロバイオティクス成長のカギを握るドリンクタイプの今後の動向が注目される。
大震災による製造工場の被災はもちろんだが、原資材の調達難に、計画停電が(…)
大震災による製造工場の被災はもちろんだが、原資材の調達難に、計画停電が(…)
みそ(2011年9月29日号)
みそ業界は、年間でも最大の消費ボリュームが見込める秋・冬商戦を迎えた。今年は大震災が春需期を直撃、さらに秋需入りは相次ぐ台風被害など天変地異による市場停滞を余儀なくされた。しかしこうしたなかでもみその全国出荷量は今年前半まで堅実に前年に近い実績を維持する健闘を見せてきた。さすがに7月は猛暑、台風による天候不順などが影響して後退感を強めてきており、需要環境は厳しくなっている。注目の量販の販売状況も今なおデフレ化の流れにまだ完全にストップがかからず、当然のことながら収益性の低下も続いている。この状況下で生販が本格需要期に向かってどのような活性化策を打ち出していくのか―。突き詰めると需要喚起に尽きるが、全味工連ではみその機能性といったところにスポットを当てたPR活動も視野に入れ始めており(…)
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