食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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マヨネーズ・ドレッシング(2023年3月6日号)
食市場の急激な変化や価格改定に翻弄される家庭用マヨネーズ・ドレッシング市場。マヨネーズ類は21年7月から3度の値上げを乗り越え、2022年の市場は重量ベースでは若干減少したものの、金額ベースでは伸長した。今後は鳥インフルエンザの影響で鶏卵の供給が減少するなか、いかに安定供給を実現していくのかが課題となる。一方のドレッシング市場は、値上げの影響もあり、消費は停滞気味。多様なテイストや価値を持った多くの商品が揃い、さまざまなメニュー情報も発信されていて、すでに提案力の非常に高いカテゴリーとなっている。さらなる市場の活性化には、新たな発想による新たな施策が求められる。
22年1〜12月の家庭用マヨネーズ類の販売金額は、インテージSRI+(…)
22年1〜12月の家庭用マヨネーズ類の販売金額は、インテージSRI+(…)
和風だしの素(2023年3月2日号)
和風だしの素は昨秋の価格改定もあり、従来より内容量が一回り少ない商品の購入が増えている一方、グラム単価が安価な商品も伸びている。殆どの世帯が常備している基礎調味料だが、昨年春頃からコロナ禍による行動規制が大幅緩和され、内食需要は落ち着いてきた。それでもあらゆる商品・サービスの値上げが続く中で、生活防衛から節約志向は高まり内食回帰により底堅い需要が続く。みそ汁用途が圧倒的に多いことから、おかずになる具だくさんみそ汁の提案とだしによる減塩訴求が効果的。主要メーカーもレシピ提案をWEBや料理サイト、SNSなどを活用して使用頻度アップを目指す。だしパックは成長途上にあり、未購入層のトライアル購買を促す施策が求められる。
全国スーパーマーケット協会(2023年2月27日号)
コロナの影響で目まぐるしく変化する消費者のライフスタイル。そこに急速に進むインフレが加わり、購買行動も変化しつつある。「こうした行動変容は価値変容をもたらす」と指摘するのは全国スーパーマーケット協会の横山清会長。こうした価値変容を、食品・流通産業は、しっかりと捉え、対応していくことが求められる。また「厳しい競争環境のなかでエッセンシャルワーカーとしての役割を果たしていくためには、新しい食品・流通の仕組みをつくっていく必要がある」とも。全国スーパーマーケット協会が15日から3日間にわたり開催した「第57回スーパーマーケット・トレードショー2023」「デリカテッセン・トレードショー2023」には、その実現にむけたヒントや知恵が数多く紹介された。
飲料(2023年2月23日号)
清涼飲料業界は、人流が活発化してきたことで需要が回復基調にある。仕事の合間やスポーツ、イベント、行楽など外出機会が増えれば飲料の出番も増える。一方で原燃料コスト高から昨年、20数年ぶりに値上げを実施し、販売への影響はあったものの22年の飲料市場は数量ベースで前年比102%前後となった。今年も5月に缶、大型PETを中心に再度の値上げが実施されるが、需要回復を捉える積極的なマーケティングにより販売数量で前年超えをめざす。利益面で厳しい状況にあり、高付加価値商品の提案、物流改善、自販機事業の立て直しにも取り組む。
飲料市場は、人流回復に伴う需要回復局面にあり猛暑もあって昨年9月までは好調に推移した。値上げ実施後の昨年10月は販売数量ベースで前年比92(…)
飲料市場は、人流回復に伴う需要回復局面にあり猛暑もあって昨年9月までは好調に推移した。値上げ実施後の昨年10月は販売数量ベースで前年比92(…)
本格焼酎(2023年2月20日号)
本格焼酎の22年1〜12月課税数量は、日本酒造組合中央会の概数で前年比100・5%の37万6317kl(約209万石、21年の前年比は5・5%減、20年は3・1%減、19年対比は8・0%減)と実績クリア。コロナ禍から業務用市場の回復傾向が寄与し、今年は業務用対応の進展と、値上げによる物価上昇で節約意識の高まる消費の活性化が大きな焦点。健康意識の高まりを捉えた「本格焼酎は糖質ゼロ・プリン体ゼロ」といった訴求も継続強化。炭酸割りや香りなどの提案で、若年層中心に新たな飲酒層の開拓や、飲食店の取り扱いも進める。新機軸の新商品にも注目だ。サツマイモ基腐病対策は、多収で抵抗性のある新品種「みちしずく」の普及に期待が寄せられている。海外市場の開拓も加速して(…)
即席めん(2023年2月16日号)
即席麺は今年6月から、異例の2年連続値上げに踏み切る。約1年をかけて新価格の浸透と定着に努めてきたが、さらに1段上の新価格定着、及び特売価格の設定が今年の大きな課題になる。1年間に2回値上げする食品カテゴリーも多くあり、即席麺の場合は、まだまだコストパフォーマンスが優れていることと、簡便・時短ニーズにも適合しているため、安定需要が見込める。既存ロングセラーを中心にバリエーションメニューの展開も含め、価値向上のためのブラッシュアップも必要だ。大手小売りのPBやオープン価格の廉価版は引き続き拡大する一方で、ワンランク上の付加価値タイプにも活路がありそうだ。
日清食品は2月6日、6月1日出荷分から価格改定することを発表した。希望小売価格で10〜13%のアップ率。昨(…)
日清食品は2月6日、6月1日出荷分から価格改定することを発表した。希望小売価格で10〜13%のアップ率。昨(…)
ワイン(2023年2月9日号)
ワイン市場は、ウィズ・コロナの環境下で業務用の回復が進み、中高価格帯のファインワインやシャンパーニュが好調に推移。一方で家庭用は巣ごもり需要裏返しの影響もあり縮小傾向にある。22年の市場全体は家庭用が前年比91%、業務用が136%程度との推計(メルシャン)もされている。国税庁の課税数量では、1〜10月累計で国産・輸入合計が105・0%(21年同期94・2%、19年同期比93・0%)、国産は90・9%(同92・5%、同91・2%)、輸入は112・5%(同95・1%、同93・7%)。構成比は国産29・8%、輸入70・2%となっている。 輸入状況をみると、22年1〜12月の通関数量はスティルワイン(2l以下の容器入り)が105・8%(21年95・3%)。国別1位はフランスで97・4%(同99(…)
めんつゆ(2023年2月6日号)
めんつゆ市場はコロナ禍以降、家庭内食機会の増加により20年度はプラス成長し濃縮つゆも減少傾向から反転した。21年度は反動により約3%減、22年度は横ばいから1〜2%減と推計されている。この間、毎年伸び続けているのが個食タイプの麺専用つゆ・ソース(具入り含む)。今年は物価高を背景に節約志向が強まり、家庭内での麺メニューの登場機会も増える見通し。好調が続く個食タイプは参入企業が増えて売場の争奪戦が激化。濃縮つゆは4月から価格を改定するメーカーが多く、改めてメニュー・レシピ提案を強化し万能汎用調味料の価値を伝えることが大事になってきそうだ。
コロナによる行動規制が無くなり、一旦は外食機会が増えたものの、(…)
コロナによる行動規制が無くなり、一旦は外食機会が増えたものの、(…)
パスタ(2023年1月30日号)
パスタは、輸入依存だが昨年は需給30万tの大台目前まで迫って越年した。やはり潜在需要の大きさが背景にある。急ピッチのV字回復で、内外製品の強力な需要パワーを見せており、ことしの需給見通しも明るそうだ。市場構造は、業務用主体の輸入が過半数だが、家庭用主力の国産とほぼ2分の状況でもある。家庭用は、パスタと完成度の高いパスタソースのメニュー提案で、味わい、時短・簡便、健康、エコノミー、調理安定性、バラエティー、万人向け、保存性などの多様なファクターで訴求される。日清製粉ウェルナ(マ・マー)、ニップン(オーマイ)の大手をはじめとして、製品的には早ゆでパスタや結束スパゲッティなど使い易さ、メニュー面では時短・ヘルシーな和洋の提案で消費喚起。早(…)
スーパーマーケット(2023年1月23日号)
コロナの長期化や食料品価格の上昇など取り巻く環境は厳しさを増しているが、スーパーマーケットの販売は堅調に推移している。外食市場は回復傾向にあるもののコロナ前の水準には戻っておらず、節約志向の高まりもあって内食・中食需要は底堅いものがある。ここ数年でデパ地下や専門店が担ってきたような高付加価値商品のニーズの一部も、スーパーマーケットに流れてきている。一方で、食市場のデジタル化が進んだ。ネットスーパーの普及によってネットを介して生鮮食品を購入することが一般化。スーパーマーケットではスマホを利用したキャッシュレス決済が広がっている。フィンテックをはじめデジタルの世界は変化のスピードが早く、振れ幅も大きい。スーパーマーケット業界は、(…)
コンビニエンスストア(2023年1月19日号)
時代の変化に対応してきたコンビニエンスストア(CVS)は新たな生活様式に合わせた展開を模索。コロナ禍で生活スタイルが変化し、チェーン運営は転換を迫られている。コロナ以降2 年間は感染防止のため人の移動が制限され、オフィスや駅前、観光地の店は客数減に悩まされた。一方、客単価はまとめ買いする傾向によって増加。昨年は行動制限の緩和で人流の動きも回復し客数が増え、原料高や円安による商品の値上げで客単価増が続いた。健康関連に加え、食品ロス削減のため保存性のよい冷凍食品に注目が集まる。中食を主体としたMD 施策も変化しつつある。非接触と省力化で、セルフレジの導入が進み、無人決済店やスマホレジ、宅配サービスやネットコンビニが展開される。スマホアプリを活(…)
ウイスキー市場(2023年1月16日号)
ウイスキー市場は、金額ベースで22年1〜12月が前年比110%程度(国産111%、輸入105%)と推定されている。業務用の回復基調で、1軒目の居酒屋などでハイボール消費が好調。家飲み拡大で家庭でのウイスキー消費も定着、ハイボール需要の力強さは顕在だ。23年の市場は104%程度と予測されており、客足の戻りが鈍いとされるナイト系の回復がどの程度進むかが焦点。4月には輸入洋酒などの値上げが相次ぐ。また、今年はサントリー山崎蒸溜所が100周年、日本でのウイスキー造りが始まって100年の節目であり、同白州蒸溜所が50周年、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所が50周年と周年記念が重なる。ニッカウヰスキーは来年に90周年を迎える。今では「ジャパニーズウイスキー」と(…)
秋田清酒(2023年1月12日号)
日本酒造組合中央会によると、秋田県の2021年11月〜22年10月清酒課税移出数量は、前年同期比100・5%の1万5919kl(前年同期1万5836kl)と微増した。22年は、まん延防止等重点措置が3月に解除され、10月から全国旅行支援の開始や、外国人観光客等の水際対策大幅緩和の影響で人流が活発化。徐々に飲食店向けの商品や、観光客向けのお土産に好適な小容量サイズ商品などが回復基調となっていった。こうした環境のなか、秋田県の酒類関連団体は、試飲イベントを各地で実施、山内杜氏組合創立100周年を記念した特別企画を展開するなど、県全体で「秋田の酒」を継続的にアピール。「清水」で知られる秋田酒類製造や、「北秋田」などを醸造する世界鷹小山家グループの北鹿といった、地元(…)
中四国(2023年1月9日号)
中四国は、風光明媚な景観を有し、そのひとつ、瀬戸内沿岸では古来から畿内や九州などとの海上交通が栄え、それにより、特産品を数多く産出。歴史は現代へと継承され、削り節やだしの素などの有力NBメーカーが本社や製造拠点を構えている。
広島県は、兵庫・灘や京都・伏見と並ぶ日本三大銘醸地「西条」を擁する。白牡丹酒造は地元と特定名称酒にスポットを当てブランドを再構築。サクラオB&Dは引き続きウイスキーに注力し品質の高さをアピール。三宅本店は新しいターゲットに届く施策を重点方針に様々な取り組みを行う。
総合卸の中四国エリア戦略も充実。日本アクセスは今期、生鮮食品(…)
広島県は、兵庫・灘や京都・伏見と並ぶ日本三大銘醸地「西条」を擁する。白牡丹酒造は地元と特定名称酒にスポットを当てブランドを再構築。サクラオB&Dは引き続きウイスキーに注力し品質の高さをアピール。三宅本店は新しいターゲットに届く施策を重点方針に様々な取り組みを行う。
総合卸の中四国エリア戦略も充実。日本アクセスは今期、生鮮食品(…)
中部卸売業界(2023年1月1日号5集)
中部エリアの卸売業界では、昨年はコロナ禍での行動制限が無くなったことで、業務用市場や観光需要などが復調、増収に転じる1年となった。食品関係の値上げが続く中で、10月にはビール類をはじめ酒類主要カテゴリーの多くが値上げ。愛知県の酒類卸数量は、9月が仮需で前年比121・2%、10月が反動で87・5%となった。ビールだけでは9月175・6%、10月81・8%。仮需が大きかったわりに、反動は想定ほどではなかったというところ。1〜10月は100・8%、ビール類は109・9%で推移する。今年はアフター・コロナの環境を意識しつつ、業務用のさらなる復調、節約消費への対応に気を抜けない1年となりそう。より一層レベルの高いリテールサポートが期待される。
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