食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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低アルRTD(2023年7月13日号)
低アルコールRTD市場(ハイボール含む)は、23年上半期(1〜6月)は業界推定で前年比99%と、若干のマイナスで推移。昨年3月以降の業務用市場の回復基調で、伸長していた家庭用消費の鈍化傾向がみられたが、一巡する流れの中で5月、6月は実績を上回り、夏場の更なる消費喚起に期待の局面。10月の酒税改正では、RTDは税率が据え置かれ、増税のビール類新ジャンルからの流入が見込まれている。新商品の好調や、季節商材の活発な投入、基幹ブランドの施策強化などで、下期の市場活性化を推進。年間で前年並みから実績を上回っていけるか注目される。
23年上半期のRTD市場は、業界推定で1月が前年比95%(前年同月102(…)
23年上半期のRTD市場は、業界推定で1月が前年比95%(前年同月102(…)
食用塩(2023年7月13日号)
令和4年度財務省・塩需給実績は、需要量(消費量)のうち、家庭用・飲食店等で使用される「生活用」は、12万t、前年比1・4%減。2023年上期(1〜6月)の塩市場は、外食関係等の需要は回復傾向にある一方で、家庭用は低調に推移した模様。家庭用は上期全体としては大容量の動きが鈍かったとみられるが、塩の需要期のひとつ、梅漬けシーズン(5月下旬〜6月)では大容量の動きは活発だった。梅漬けを含む、漬物の手作り需要は上昇傾向にあるとの見方もあり、オンリーワンの味、オリジナルの味を作りたいニーズが高まっている模様。馴染みの薄かった若年層にも広がりつつある。7月1日からの値上げを発表したメーカーは少なくないが、値上げ前の仮需が多少発生したところもあった。熱中症患者(…)
加工米飯(2023年7月10日号)
加工米飯市場は、引き続き順調に成長。昨年(22年1〜12月)の加工米飯生産量は、42万8950t(前年比4.9%増)と大幅伸長。過去最高記録を更新した。けん引役は「無菌包装米飯」「レトルト米飯」「冷凍米飯」で、消費者の生活スタイルがコロナ禍で大きく変化したのが要因だ。一方、需要に対して、供給が追いつかない場面も見られ、一時は供給量を絞り込む光景も見られた。「家庭でコメを炊かなくなった消費者が、パックご飯で良いという考えになってきている。今後も、この傾向は強まるのは間違いない」という声も聞かれ、設備投資も活発化している事から、市場は今後も成長が見込まれそうだ。
昨年(22年1〜12月)の加工米飯生産量は、42万8950t(前年比4・9(…)
昨年(22年1〜12月)の加工米飯生産量は、42万8950t(前年比4・9(…)
プラントベースフード(2023年7月10日号)
たんぱく質のサステナブル化が世界共通の課題となっている。世界の人口増加や経済発展などにより、早ければ2025年あたりから、その需要に供給が追い付かなくなると懸念されているため。不足分を補い需給バランスを安定化させるため、フードテックによる代替たんぱく質食品の研究・開発や社会実装がより急がれる局面。国内においてはプラントベースフードとしてすでに数多くの商品が市販されている大豆ミートや植物性ミルク・ヨーグルトなどに大きな期待がかかる。
代替たんぱく質食品の市場規模は直近で約4861億円あり、2030年時点ではその8倍の約3兆3113億円になると推計(世界出荷額ベース)。大豆ミート(…)
代替たんぱく質食品の市場規模は直近で約4861億円あり、2030年時点ではその8倍の約3兆3113億円になると推計(世界出荷額ベース)。大豆ミート(…)
メニュー用調味料&中華だし・醤(2023年7月6日号)
メニュー用調味料市場(中華&和洋)は20年度からのコロナ特需も落ち着き、外出機会が増えた一方で、値上げラッシュ続きで生活防衛意識は高まり、節約志向から一部は基礎調味料へのシフトや、強まる「超」簡便・時短志向により好調な冷凍食品とスーパー惣菜に喰われていると業界関係者は分析、値上げの影響も加わり動きはやや低調だ。まだ売上規模は小さいものの、今後の成長カテゴリーになる可能性が高いレンジパウチ調理品は大幅伸長、春雨類は野菜との調理提案で活性化している。改めて肉と野菜がバランス良く摂取でき、手作り感があり豊富なメニューが短時間で調理できる基本価値を訴求する必要がありそうだ。
1〜5月の市場は約5%減、永谷園や丸美屋などの値上げによる影響も大(…)
1〜5月の市場は約5%減、永谷園や丸美屋などの値上げによる影響も大(…)
無糖茶飲料(2023年7月3日号)
無糖茶飲料市場は、緑茶飲料が小型PET入りを昨秋に価格改定以降、販売数量ベースでは前年を下回って推移している。PB商品の影響を受けやすい商品とあって「お〜いお茶」「伊右衛門」「綾鷹」の有力ブランドはこだわりを訴求してブランド強化を図っている。さらに今年はアサヒ飲料が新ブランド「颯」で足場を築く考え。売上金額では前年を上回っており、コスト増への対応としては一定の成果があったが、今後は販売数量の回復に注力する。機能性の茶飲料は好調で今後も拡大が期待されるが、茶以外の食品・飲料を含め競争が激化している。麦茶は、人流回復に伴い顕著に販売が伸びており、今年は過去最高の市場規模も期待される。
緑茶飲料は、仕事中や家庭内、移動中、食事時など生活の幅広い場面で飲用されることから昨年春以降、人流回復に伴い利用機会が戻ってきていたが、昨年10月の小型PET製品の値上げ以降、直近まで販売数量では前年を(…)
緑茶飲料は、仕事中や家庭内、移動中、食事時など生活の幅広い場面で飲用されることから昨年春以降、人流回復に伴い利用機会が戻ってきていたが、昨年10月の小型PET製品の値上げ以降、直近まで販売数量では前年を(…)
総合食品卸(2023年6月29日号)
食品卸業界がまだ続いている商品値上げ作業に追われる中、供給網全体に大きく影響するトラックドライバーの時間外労働が年960時間に上限規制される「(物流業界の)2024年問題」まで、残り期間が1年を切った。これは業界全体の課題であり協調領域として日本加工食品卸協会(=日食協、國分晃会長)が中心となりメーカー、小売りも巻き込んで「持続可能な加工食品物流の実現」に向けて、具体的な取り組みを急ぎ改善を図る。国は来春の通常国会において法制化を含めた規制措置の具体化を進める。その他、IT・AIを活用した本業であるリテールサポート機能の拡充、更には新たな収益源として独自商品開発や輸出入、海外、川上向け物流などの事業拡大を加速させる。
チーズ(2023年6月23日号)
この一年、チーズ業界は原料高、円安、製品値上げによる消費減退が続き、2023年度(4〜3月)は需要喚起による量的回復が共通テーマとなっている。もっとも、この4月からの加工向け乳価引き上げを受けて、昨春以降3度目のチーズ値上げ(容量変更含む)が行われ、家庭用チーズの4〜6月販売状況は量的には極めてきびしいスタートとなっている。量的回復にはしばらく時間を要しそうだが、スライス、シュレッドなど調理系が比較的健闘し、ビールなど炭酸系酒類の増勢をにらんだおつまみチーズの拡充などNBによる需要喚起策に拍車がかかる。
日本のチーズ消費量35万tのうち、国産ナチュラルチーズ(NC)の割合は概ね14%で、輸入チーズが8割を大きく超える。プロセスチーズ(PC)やシュ(…)
日本のチーズ消費量35万tのうち、国産ナチュラルチーズ(NC)の割合は概ね14%で、輸入チーズが8割を大きく超える。プロセスチーズ(PC)やシュ(…)
総合卸関西地区担当者オンライン座談会(2023年6月22日号)
本紙では総合卸大手7社関西地区担当者座談会をオンラインで開催。値上げの頻度が増すなか、消費者の生活防衛意識が高まり、買上点数が減少。加えて、業態の垣根を越え出店・販売競争も激化するなか、小売り各社は、客数維持施策を強く求めていると指摘。一方で、コロナ規制緩和や5類移行などで人流が一気に増え、業務用については回復傾向にあるとする。メーカー各社からは時短・簡便や健康軸など付加価値を盛り込んだ商品提案が積極的になされる一方で、小売り各社によるプライベートブランド戦略も一定程度、奏功するなど、インフレが進行するなか、価値訴求・価格訴求という二極化はさらに強まっているとする。総合卸自らも地域商材の発掘に注力。入荷予約システム拡張や車両積載率向上(…)
本格焼酎(2023年6月19日号)
本格焼酎の1〜4月課税数量は、日本酒造組合中央会の概数で前年比96・4%の11万7322kl(約65万2000石)で推移する。今年は麦焼酎トップブランドの値上げや、サツマイモ基腐病の影響による芋焼酎トップブランドの一部商品休売など、イレギュラーな市場環境となっており、この先の見通しも難しい局面が続きそう。基腐病対策では健全な苗の育成で新たな取り組みが出ており、多収で抵抗性のある新品種「みちしずく」の作付けも増えつつある。消費喚起では、炭酸割りなどの飲み方提案や香り系焼酎の訴求強化を進め、若年層中心に新たな飲酒層の開拓に重点。業務用市場はアフター・コロナでの回復進展が期待でき、対応強化していく。
カレー(2023年6月15日号)
家庭用カレー市場は、インテージSRI+によると2022年(22年4月〜23年3月)のカレーカテゴリー(ハヤシ、カレーうどんの素含む)販売金額が1186億円で前期比101.9%と価格改定の効果もあり伸長した。平均容量単価は104.7%で、販売金額を上回る上昇となっていて、数量は減少したものの、価格改定の効果により市場が拡大した状況がうかがえる。このうちルウは販売金額469億円で100.1%。容量単価は105.0%で、価格改定による数量の減少が大きかったことがわかる。構成比は39.6%。一方で、レトルトは販売金額680億円で103.5%と拡大した。容量単価は104.9%で、数量の落ち込みはルウほど大きくなかった。構成比は57.4%。簡便志向が高まるなかで引き続きレトルトへのシフトが(…)
ギフト(2023年6月12日号)
中元市場は、フォーマル要素のギフトは年々減少が続いているとみられるが、近親者への贈答は、新型コロナ以降、高く推移。価格帯は、高価格帯が伸長する一方、低価格帯が減少。購入方法は、近年はインターネットが右肩上がりで推移しているが、今期はコロナの5類移行により行動制限が撤廃、人流は回復基調にあるため、昨年よりも店頭回帰が予想される。デパートはギフトセンターでの試飲や試食を再開させ、購買喚起を図る。食品や電気代の値上がりなど、引き続き物価高騰の影響は色濃く、消費者の節約意識は高まっている。生活必需品の食油や調味料にとってはプラス要因で、同カテゴリーを贈答にチョイスするケースも増えそう。分母は小さいものの“自家需要”ギフトは伸長しており、特に(…)
こだわり食品(2023年6月8日号)
5月8日からのコロナ感染症5類移行の影響で、車内でもマスクをしない人が次第に増え、観光地は外国人旅行客で溢れるなど、コロナ前のにぎわいを取り戻しつつある。会合やイベント開催も活発化してきた。スーパー店頭での試食販売は昨年よりも増加傾向にある。今年も多くのカテゴリーで値上げが相次いで発表され、原料高以外にも電気代・ガス代などエネルギーコストが上昇。消費者の節約意識の高まりが指摘されているが、値段に関わらず、ブランドコンセプトや嗜好に合うから買うという消費者は少なくない。価値訴求型のこだわり食品群は、国内製造や国産・高級・希少原料使用、製法や容器(2重ボトルなど)の独自性など商品の魅力を消費者に分かりやすくアピールし、売り上げ増につなげたいところ。
スーパーの挑戦(2023年6月1日付)
コロナや物価上昇により、消費者の意識やライフスタイルは大きく変わりつつある。ここ数年、健康や環境に対する関心が一気に高まった。一方、消費行動ではネットやドラッグストア、ディスカウントストアで食料品を購入することが増えた。また、若い世代の、大手食品スーパーやNBブランドの利用は引き続き低調で、次世代の顧客の育成が思うように進んでいない。こうしたなか、大手チェーンストアでは、健康志向への対応や食育、環境課題の解消に向けた取り組みが進んでいる。大手メーカーでも同様の取り組みが進んでおり、今後は、両者が連携して取り組み、食品・流通産業全体で社会との新たな関係を築き、食育活動などを通じて次世代の顧客とコミュニケーションを図っていくことが望まれる。
ハム・ソーセージ(2023年5月29日号)
ハム・ソーセージ各社は今年、収益性改善を第一に志向。昨年から今年にかけた3回の価格改定でコストの吸収に努めてきたが、依然として上昇し、生活防衛意識も強まるなか、4回目の有無も焦点。徳用タイプの需要が高止まり。消費者にとっては使い勝手が良く、メーカーにとってはひとつの価値訴求と捉える。食肉事業は前期、輸入品調達価格が上昇し、節約志向を受け量販向け販売が低調。輸送費削減や二酸化炭素排出量低減へ向け共配の認識も深まっている。
ハム・ソーセージ業界では直近2カ年で計3回の改定を実施。価格への転嫁や規格の調整など。傾向として「単価アップも数量ダウンも起きた」「競合が激しい商品は、価格転嫁させると数量がダウンする一方で規格変更は影響が少ない」「ヘビーユーザーに支えられている商品は価格転嫁しても買ってもらえる。ボリュームダウンさ(…)
ハム・ソーセージ業界では直近2カ年で計3回の改定を実施。価格への転嫁や規格の調整など。傾向として「単価アップも数量ダウンも起きた」「競合が激しい商品は、価格転嫁させると数量がダウンする一方で規格変更は影響が少ない」「ヘビーユーザーに支えられている商品は価格転嫁しても買ってもらえる。ボリュームダウンさ(…)
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