食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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冷凍食品(2024年3月21日号)
24年度の家庭用冷凍食品市場は3〜5%増が予想されている。外食回帰や節約志向、再三の価格改定などの逆風はあるものの、共働きや単身世帯の増加もあり“タイパ”は重視されている。コロナ禍を経験して間口は大きく拡大し、美味しさ及び即食・簡便食として認知が浸透、売場拡大とチャネルの多様化もあり着実な成長を見込む。好調な食卓用だけでなく、弁当用の回復も底上げ要因。個食、ワンプレート、健康などをキーワードに今春もメーカーは商品開発を強化、売場誘引のためテレビCMやデジタル施策など積極的なプロモーション活動も予定している。価格改定により単価はアップしたが、数量の減少から上昇への反転が継続課題。
ニチレイフーズは強化しているパーソナルユースのトレー入り個食麺(…)
ニチレイフーズは強化しているパーソナルユースのトレー入り個食麺(…)
コーヒー・紅茶(2024年03月18日号)
国内の23年コーヒー総消費量は、生豆換算で40万1913t、前年比92.8%と2年ぶりに減少した。原料豆の調達価格が相場の高止まりと円安でさらに上昇し、価格改定を余儀なくされるなど厳しい経営環境が続く。業務用市場は人流回復で活況だが、家庭用市場は巣ごもり消費の反動と節約志向で消費量ベースでは停滞した。金額では復調し、コスト増をある程度カバーできたが、今年は家庭用の消費量回復に向けて、商品価値の向上、新たな提案に注力している。ライフスタイルの変化への対応を強化し、特に1杯個包装のパーソナルユースの製品は、業界の課題でもある若年層の新規ユーザー獲得につながるもの。夏に向けてはアイスコーヒーや、冷水で作れるパウダー、コーヒーバッグなどの提案が活発化している。
低アルRTD(2024年3月14日号)
低アルコールRTD市場(ハイボール含む)は、24年1〜12月の販売数量で前年比1〜2%増と予想されている。23年実績は1〜2%増とみられ、サントリーの推計では1%増の約2億7487万ケース(250ml×24本換算)。22年はコロナ下の家飲みが落ち着き、業務用が回復する状況で、1%程度の減少と僅かだが15年ぶりに実績割れとなったが、23年は活発な人流や夏場の猛暑も寄与して再浮上。24年も引き続き安定成長が見込まれる中で、有力各社からリブランドを含めた主力ブランドへの更なる注力、“無糖”の押し出し強化が打ち出され、食中酒ニーズの高まりを捉えて、新市場を創造する提案型商品の投入も活発。1〜2月は推計112%と順調な滑り出し。昨年10月の酒税改正第2弾で増税の新ジャンル(…)
乾麺(2024年3月14日号)
乾麺は今年も需要堅調。経済性、保存性などにより、コロナ後も引き続き、消費者からの支持を獲得していることが背景にある。一方で、業界関係者が一様に気を揉んでやまないのが人手不足で、高まる需要に対し、十分な供給も危ぶまれるとの声も一部で聞かれる。手延素麺の産地では、人手不足が伝統産業の継続をも脅かしかねない、と話す関係者もいる。安定供給の仕組み作りが業界にとって急務。コロナ禍明けとともに、乾麺の海外輸出も回復傾向。乾麺各社はこの春夏、素麺と冷麦を軸に展開していきながら、今後を見据え、蕎麦、うどん、中華麺などの強化・拡大に乗り出す。
乾麺の価値について、ある手延素麺の産地関係者は「地形や環境をい(…)
乾麺の価値について、ある手延素麺の産地関係者は「地形や環境をい(…)
マヨネーズ・ドレッシング(2024年3月7日号)
家庭用マヨドレ市場では、各社とも主力アイテムの多彩な容量ラインナップを活かし、購入チャネルの多極化や、世帯構成の変化、節約志向の高まりに対応するほか、機能性を持った商品を強化し、コロナのなかで一層高まった健康志向に応えてきた。さらに最近ではプラントベースフード(PBF)や“平飼いたまご”の使用、外食専門店の味の提供など、生活者の多様な価値観と嗜好への対応が進んでいる。なお、全国マヨネーズ・ドレッシング類協会による2023年のドレッシング類生産量は39万8479t(前年比101.0%)。うちマヨネーズ21万3066t(98.0%)、その他半固体状ドレ6万9033t(107.6%)、液状ドレ9万9882t(103.6%)、ドレタイプ調味料1万5894t(98.6%)となった。
和風だしの素(2024年3月4日号)
和風だしの素市場はコロナ後再び緩やかに減少傾向ではあるものの、家庭内での常備率は高く、主力用途である手作りみそ汁には欠かせない基礎調味料のひとつ。みそ汁は手作りから即席へ、メニューによっては白だしや麺つゆが代替調味料となるし、ワンランク上に仕上げるにはだしパックが便利。調理時間がない時は調理済みのスーパー惣菜や冷凍食品の登場頻度も増えてくる。原料高による価格改定が2〜3年の間に複数回あり単価が上昇、ワンサイズ小さい内容量へのシフトも顕著になっている。節約志向が強まっている中でも「プチ贅沢」を味わいたいというニーズに応え、味の素社は新ブランド「休日だし。」を立ち上げ新たな需要開拓に挑戦する。
全国スーパーマーケット協会(2024年2月29日号)
スーパーマーケットをはじめとした食関連産業は、再び大きな転換期をむかえている。物価上昇によりスーパーマーケットの売り上げは拡大しているが、節約志向も高まっていて、ドラッグストアやディスカウントストアを利用する消費者は増えている。また、人流やインバウンドの回復により、外食やホテル業界の需要が急増、これらの産業との競合もあり、スーパーマーケット業界の人手不足は深刻化している。そこで全国スーパーマーケット協会(横山清会長)は14日から16日まで千葉・幕張メッセで「第58回スーパーマーケット・トレードショー2024」「デリカテッセン・トレードショー2024」を開催。大きく変化した消費者の意識や購買行動に対するソリューションを数多く紹介した。開会式(…)
飲料(2024年2月22日号)
飲料業界は22年以降、数次にわたり様々な容器・容量で価格改定を実施してきた。販売面ではその影響を受けたが、人流回復の機会を捉えたマーケティング活動の強化や猛暑の寄与があり23年は出荷数量で前年比微増とし、価格改定効果でコスト増をある程度吸収できた。今年は記録的猛暑の反動から市場全体は数量で微減となることが想定される中、大手メーカーはシェア拡大をめざす。このため商品価値、ブランド力の向上に注力してくる。また物流課題への対応、自販機事業の収益力向上、PETを中心とした容器リサイクル推進にも引き続き取り組んでいる。
23年の飲料業界は前年からの価格改定の影響を受けたが、販売数量(…)
23年の飲料業界は前年からの価格改定の影響を受けたが、販売数量(…)
本格焼酎(2024年2月19日号)
本格焼酎の23年1〜12月課税数量は、日本酒造組合中央会の概数で前年比94.3%の35万5370kl(約197万4000石)となった。22年はコロナ禍から業務用市場の回復傾向もあって、0.7%増と実績クリアしたが、23年は値上げの影響で価格軸のコモディティ商品の競争が一段と厳しくなり、芋焼酎はサツマイモ基腐病による供給面の不安も続いた。引き続き、消費喚起を最重要課題に取り組み、アフター・コロナの環境で、業務用の回復と家飲みの促進策に注力。ブランドの発信強化、付加価値商品の提案がより重視されている。基腐病対策は、多収で抵抗性のある新品種「みちしずく」の本格的な普及に期待である。
本格焼酎の市場環境についてメーカーに打診してみると、「生活防衛(…)
本格焼酎の市場環境についてメーカーに打診してみると、「生活防衛(…)
即席めん(2024年2月15日号)
即席めん市場は22年、23年と業界として初めて2年連続で価格改定したものの、他の食品類も値上がりしている中で、相対的にはコスパに優れているため需要は安定している。食数ベースでは若干減少しているが、金額では1ケタ台後半の伸び率。今年は新価格の浸透と定着が課題となるが、節約志向が続き安価に販売できる商品へのニーズも高いが、主要メーカーは信頼と安心の主力既存ブランドへの回帰策を強化してくる見通し。さらには多極化・細分化するニーズへの細かな対応で売り上げを積み上げていく。コロナ禍で価値が再認識された袋麺は、世帯人数の減少に合わせ、3食パックへの参入組が増えてくることが確実で、袋麺売り場が大きく活性化してきそうだ。
ワイン(2024年2月8日号)
23年のワイン市場は、販売数量(メルシャン調べ)がワイン計で前年比97%、国内製造ワイン94%、輸入ワイン99%と推計される。昨年5月の新型コロナ5類移行に伴い、飲食店など業務用ワインの需要回復が進み、特に中・高価格帯商品の需要が高く販売拡大に貢献。一方でインバウンドの購買量が弱く、外食や観光でのワイン消費につながらなかった。家庭用ワインは低価格商品の苦戦や、昨年10月の酒税改正によるワイン増税も市場に向かい風と厳しい状況が続く。
国税庁の課税数量では、1〜10月累計で果実酒(ワイン)が前年比92.5%の26万4736kl。23年1〜12月の輸入状況は、スティルワイン(2L以下の容器入り)が88.6%。国別では、1位チリが89.6%、2位フランスが85.5%、3位(…)
国税庁の課税数量では、1〜10月累計で果実酒(ワイン)が前年比92.5%の26万4736kl。23年1〜12月の輸入状況は、スティルワイン(2L以下の容器入り)が88.6%。国別では、1位チリが89.6%、2位フランスが85.5%、3位(…)
めんつゆ(2024年2月5日号)
今シーズンも節約志向は続く見通しで、めんつゆ市場は濃縮つゆではレシピ提案を継続強化、万能調味料の価値を訴求する。野菜摂取につながるメニューや、減塩つゆの訴求強化など健康対応も目立ってきた。個食つゆは有名ラーメン店監修のまぜ麺、ラーメン風つゆなどのほか、プチ贅沢向けの具だくさんタイプなどバラエティー化がさらに進展している。昨シーズンは23年5月、新型コロナ感染症が5類に移行し人流が大幅に回復、外食機会が増えたことと、春の価格改定により販促機会が減少し濃縮つゆは前年を僅かに下回った。売上規模は小さいものの、個食バラエティつゆは参入組が多く、ラーメン店監修などが新規層を取り込み伸長した。(…)
パスタ(2024年1月30日号)
パスタは、ことし改めて30万t回復へ出直しだ。国産が加速するかどうかと、為替円安の輸入品がカギを握る。22年は29万t強まで復調したが、23年は29万tを割り込み2年振りにシュリンクの気配だ。パスタ業界は、日清製粉ウェルナ(マ・マー)、ニップン(オーマイ)の大手2社をはじめ、商品的にはロング(スパゲッティ)、ショート(マカロニ)ともに早ゆでタイプにシフト。特に、早ゆでタイプは調理時間短縮がCO2削減となり、環境対策に直結。パッケージングでは結束スパゲッティ、チャック付きパックなど使い易さ、保存性の良さを付加。パートナー商材のパスタソースも充実一途。おいしく、時短・簡便、本格、エコノミーなど訴求。ドライ、フローズン、チルドを合わせた3温度帯の総合展開、(…)
チェーンストア(2024年1月25日号)
チェーンストアの2023年3〜11月業績は概ね好調に推移した。人流の回復でコンビニの需要が回復したほか、インフレの進行により商品単価が上昇したことで収益が拡大した。大手流通グループの状況をみると、セブン&アイ・ホールディングスは、現在は米国のコンビニ事業が主力事業で、そのガソリン販売も大きなウエートを占めるようになっている。直営店が多いこともあって同じコンビニ事業でもFCが中心の国内コンビニ事業とは利益率が大きく異なっており、今後どのような収益構造を構築していくのかが注目される。イオンは、PB開発や都市型小型店「まいばすけっと」事業など、商品やリアル店舗の領域では一定の成果を上げているが、デジタル領域や金融分野には課題が残る。一方、食品スー(…)
CVS(2024年1月22日号)
コンビニエンスストア(CVS)上場4社の2023年3〜11月単体業績は、チェーン全店売上高でミニストップを除く大手3社が前期を上回った。既存店ベースの売上高が5.8〜1.0%増と各社好調で、値上げの影響もあり客単価全社が前期を上回り、客数もミニストップ以外の3社がプラスとなった。コロナ禍の影響で20年、21年と2年連続して全店売上高が4社ともマイナスだったが、人流の動きの活発化に伴い、22年に続き23年も業績は好調だった。営業利益(事業利益)は大手3社が増益となり、ファミリーマートは27.3%増、ローソンは53.5%増と2ケタ増。赤字が続いていた中堅のミニストップも黒字転換した。エネルギーコストの上昇は継続しているものの、政府の電気価格激変緩和政策により電気代は当(…)
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