食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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カレー(2021年6月14日号)
家庭用カレー市場を取り巻く環境は大きく変化し、各社とも今期はその対応を進める。ルウでは拡大した家庭内調理をいかに定着させるかが最大の課題となる。そこで本格的な手作りカレーで“おうち時間”を楽しむ企画を展開。調理機会が増加するなか新たなタイプのルウや電子レンジ調理などにより簡便調理ニーズへの対応を進める。内食が増加し献立がマンネリ化するなかでメニューバリエーションの拡大につながる提案も活発化。さらにカレーを通じて社会課題の解決につなげようという動きもある。また、こうした施策を他の企業と連携して取り組むケースもみられる。一方、レトルトでは電子レンジ調理への対応や外食代替ニーズに応える本格的な商品の展開が進む。また、拡大するネット通販(…)
ギフト(2021年6月10日号)
ウィズ・コロナの新しい生活様式が始まる中、ギフト市場でも、トレンドに対応した新たな贈答スタイルの創出が始まっている。中元などのシーズンギフトでは、近親者や友人・知人との交流機会が減った分、贈答意識や機会、件数が拡大。在宅時間増加で自家需要型へのニーズがさらに高まっている。3 密回避や非接触、外出自粛から、ネットを通じた情報収集・商品選択・購入が一層増えており、昨年から高齢層のネット購入も増えている。「サステナブル」(持続可能性)もひとつのキーワードとなっていきそう。カジュアルギフトが依然右肩上がりで、市場全体の成長を支えている。
中元や歳暮などのシーズンギフト、誕生日や結婚記念日、バレン(…)
中元や歳暮などのシーズンギフト、誕生日や結婚記念日、バレン(…)
こだわり食品(2021年6月7日号)
コロナとの戦いが、1年以上も続く中、消費者の食を取り巻く環境は以前と比べ一変。感染防止の観点から外食を控える一方で、内食需要が拡大。特に、家庭内調理の機会が増え、今年もその傾向は続いている。外出が難しい状況下、家庭内で普段よりも“ちょっと良いもの”を求める傾向は強まってきた。こうした消費者の高付加価値意識の上昇は、こだわり食品群にとって追い風といえる。
「こだわり食品」の定義に明確な決まりはないが、コモディティ商品と比較して、製法(特許技術、新技術、昔ながらの製法の採用)・素材(国産やエリア限定、地産地消)、容器(鮮度キープのパウチ、ボトル)などで付加価値をつけ、差異化を図った商品を「こだわり食品」と位置づけるのが一般的。(…)
「こだわり食品」の定義に明確な決まりはないが、コモディティ商品と比較して、製法(特許技術、新技術、昔ながらの製法の採用)・素材(国産やエリア限定、地産地消)、容器(鮮度キープのパウチ、ボトル)などで付加価値をつけ、差異化を図った商品を「こだわり食品」と位置づけるのが一般的。(…)
スーパーの挑戦(2021年6月3日号)
環境問題や社会課題の解決につながる商品を積極的に購入するエシカル消費が、若い生活者の間で次第に広がりつつある。スーパーマーケットでこうしたニーズを捉えているのがオーガニックスーパーマーケットを展開するビオセボン・ジャポンで、店舗展開を加速させており、既存店の売り上げも伸びている。サミットは、経営にSDGsの考え方を採り入れ、社員一人ひとりが自らの仕事のなかで食品ロス削減につなげる取り組みを進めることを促している。イオンは、繰り返し使用できる容器を使った「Loop」商品を積極的に取り扱うことでリサイクル、リデュースに比べ進捗が遅れていたリユースの推進を図る。各社でエシカル消費につながる取り組みが進みつつある。
ハム・ソーセージ(2021年5月31日号)
ハム・ソーセージは、内食化の中で昨年大きく伸長したウインナーやロースハム、ベーコンなどでの主力ブランドに引き続き注力。より需要が高まっている簡便品や電子レンジ対応品、常温品などの品揃えも一層拡充。量感があり買い置きにも便利なジッパー付き大袋ウインナーの需要もさらに高まりそう。食肉については、飼料価格高騰など不安要素が多く、国際的仕入れ競争もさらに激化しそうな市場環境にあって、一層の調達力と販売力の強化が求められる。差別化戦略のひとつとなるブランド食肉の育成や拡販も期待される。ハム・ソーセージ各社は大豆ミートをはじめとする植物タンパク食品にこれまでも注力してきたが、今年から一層展開を強める方針を打ち出している。今年春夏は特に夕食や家飲みの各シーンをターゲットにした新商品が数多くラインナップされている。
即席めん(2021年5月31日号)
即席麺市場は21年度、袋麺が高伸長した前年の高いハードルに挑むことになる。それでも基本価値が再認識されてニューノーマルの生活が続くため、新規流入層やライトユーザーの旺盛な消費は継続する見通しだ。それに19年度の実績と比べれば、はるかに高水準の需要が見込まれる。カップ麺は昨年、袋麺の供給に追われて伸び悩んだこともあり、主要メーカーは基幹ブランドで攻勢に打って出る。
日本即席食品工業協会が公表した即席麺の20年度(4〜3月)ドライタイプ総需要(JAS受検数量+非JAS)は、57億8690万食(前年比3・9%増)と過去最高を更新、袋麺が18億6451万食、16・6%増と2ケタ台で伸びたものの、カップ麺が39億2238万食、1・2%減と前年実績を下回った。3月単月は袋麺が10・4%減、カップ麺も9・1%減、(…)
日本即席食品工業協会が公表した即席麺の20年度(4〜3月)ドライタイプ総需要(JAS受検数量+非JAS)は、57億8690万食(前年比3・9%増)と過去最高を更新、袋麺が18億6451万食、16・6%増と2ケタ台で伸びたものの、カップ麺が39億2238万食、1・2%減と前年実績を下回った。3月単月は袋麺が10・4%減、カップ麺も9・1%減、(…)
飲料(2021年5月27日号)
飲料市場は、新型コロナウイルスの影響が一巡した4月単月が前年同月比2割増となり1〜4月で前年並み近くまで戻した。前年より人の動きが増えたこともあるが、家庭内需要の拡大に向けた商品・容器展開、ECチャネルの強化といった取り組みが奏効した。今後も前年を上回る販売が期待され、一昨年水準に対してどこまで戻せるか。商品カテゴリーでは無糖炭酸水が引き続き好調。外食機会の減少でコーヒーや茶など嗜好飲料は本格的な味わいを打ち出す。一方、環境意識の高まりに対し、業界を挙げてPETボトルリサイクルの活動を加速している。
3月下旬以降、飲料販売は前年を大きく上回る水準で推移している。前年の4〜5月が2割減となった分が戻った形。前年同時期は急な環境変化で新商品投入やマーケティング活動が十分にできなかったが、今年はある程度計(…)
3月下旬以降、飲料販売は前年を大きく上回る水準で推移している。前年の4〜5月が2割減となった分が戻った形。前年同時期は急な環境変化で新商品投入やマーケティング活動が十分にできなかったが、今年はある程度計(…)
チェーンストア(2021年5月24日号)
ライフスタイルが一変し、様変わりした市場への対応を迫られるチェーンストア業界。イオン、セブン&アイ・ホールディングスといった大手流通グループは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させ、小売りの新たなビジネスモデル構築に取り組む。イオンリテールでは、店内カメラの映像データをAI(人工知能)で解析し、来店客の買い物行動を解析することで、店舗レイアウトの改善や買い物しやすい売り場づくりを進める。セブン‐イレブン・ジャパンでは、ネットコンビニ事業でリアルタイムの店在庫情報共有を実現している。今後は自動配車に向けて配達管理システムを強化する方針だ。一方で、スーパーマーケット企業は、グロサリー部門の改革やディスカウント店の展開、ラストワンマイルへの対応強化など、それぞれ独自の路線を推進する。
CVS(2021年5月24日号)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年度のコンビニエンスストアは客数、売り上げが大きく落ち込んだ。これまで50年近く順調に成長してきた業界だったが、ニューノーマルの時代に突入し、難しい局面に立たされている。「近くて便利な」店舗の優位性はテレワークなどによる外出機会の減少という初めて経験する社会的な現象によって揺らぎが生じている。これまでの商品施策を転換する必要性が迫られている。
日本フランチャイズチェーン協会によると、20年度のコンビニエンスストア正会員7社合計の店舗数は5万6000店超、年間売上高は10兆円を超えている。15年前の2005年時点で4万店超、年間売上高は7兆円であり、毎年順調に店舗数、売り上げを伸ばしてきた。だが、昨年度はコンビニの成長神話がストップした。新型コロナウイルス(…)
日本フランチャイズチェーン協会によると、20年度のコンビニエンスストア正会員7社合計の店舗数は5万6000店超、年間売上高は10兆円を超えている。15年前の2005年時点で4万店超、年間売上高は7兆円であり、毎年順調に店舗数、売り上げを伸ばしてきた。だが、昨年度はコンビニの成長神話がストップした。新型コロナウイルス(…)
甲類焼酎(2021年5月20日号)
甲類焼酎は、家飲み需要を促進する施策に力が入っている。新型コロナ禍が続く中で、レモンサワーを牽引車に家庭で炭酸割りを楽しむ機会が拡大。ベーススピリッツとして、居酒屋などでレモンサワーを飲んでいた人が、家飲みで甲類焼酎に選択肢を広げている。市場全体では他酒類同様に業務用が厳しく、20年1〜12月の国税庁課税数量は前年比93・6%の33万3785klと、11年連続で実績割れ。日本蒸留酒酒造組合調べの令和2FY(令和2年4月〜令和3年3月)出荷数量は、同93・2%の28万9059kl。今年1〜3月は同89・6%で推移している。
日本蒸留酒酒造組合は、家でも気軽に飲める焼酎甲類の魅力を広く訴求するため、新CM「焼酎甲類、歌ってみた篇」を4月5日から全国(BS‐TBS「吉(…)
日本蒸留酒酒造組合は、家でも気軽に飲める焼酎甲類の魅力を広く訴求するため、新CM「焼酎甲類、歌ってみた篇」を4月5日から全国(BS‐TBS「吉(…)
焼肉のたれ(2021年5月20日号)
この1年で市場が大きく変化した家庭用焼肉のたれ市場。前期(3月期)は肉関連調味料市場全体で前年比105%程度と拡大した。家庭内での焼肉需要が高まったほか、外食代替としてステーキ関連も好調に推移した。農畜産業振興機構の食肉販売動向調査によるとスーパーマーケットの食肉販売は今後も堅調に推移する見通し。焼肉のたれなど関連調味料では拡大した需要を、いかに定着させるかが課題となる。試食販売など店頭での訴求が難しいなかで、新商品やリニューアル品の味をどのように紹介していくのか、デジタルプロモーションなどの成果が期待される。いずれにしても適正な利益を確保しながら、拡大した市場を可能な限り維持していくことが求められる。
乾麺(2021年5月17日号)
乾麺春夏市場は、昨年来のコロナ禍で内食が引き続き拡大する消費局面にあって、食味があらためて認識されていることやリーズナブルでコストパフォーマンスに優れること、非常時の備蓄にも便利なことなどの要因で需要が堅調推移するなか、最盛期をにらんでいる。メーカーでは4月以降、大型連休のあった5月上旬にかけ、出荷を伸ばしたところもある。昨春のトライアルユーザーがそのままリピーターとして定着したことで買い上げ点数が倍増しているといった声も聞かれるなど、量販では3〜4月にかけ前々年比でプラスのところも見られる。一方で手延麺や蕎麦粉の需給逼迫など喫緊の課題もあり、対応が注目される。
素麺・冷麦・うどんは家庭内消費が拡大し、蕎麦は健康志向や食味(…)
素麺・冷麦・うどんは家庭内消費が拡大し、蕎麦は健康志向や食味(…)
めんつゆ(2021年5月17日号)
今シーズンのめんつゆ市場は前年実績のハードルが高すぎて、19年度と比較するのが妥当といえそうだ。コロナ下の新常態の中で、家庭内食の需要は高水準を維持しているため、主要メーカーは獲得した新規ユーザー層のライト・ヘビーユーザー化と、既存顧客層の使用頻度アップにつながるメニューや食シーンの提案と、店頭販促以外にもデジタル施策を積極的に活用して情報を発信し需要を喚起する。外食機会が減少しているため、高付加価値品や個食パウチ入りバラエティータイプも拡大のチャンスだ。
今年も家庭内での調理機会は増加したままで、各メーカーはニューエントリー層である若年層や男性に対するメニュー提案や、ファミリー向けメニ(…)
今年も家庭内での調理機会は増加したままで、各メーカーはニューエントリー層である若年層や男性に対するメニュー提案や、ファミリー向けメニ(…)
ウイスキー市場(2021年5月13日号)
ウイスキー市場は、家庭での炭酸割りによるハイボール需要が拡大、ハイボール缶も引き続き好調に推移する。料飲店でハイボールを飲んでいた人が、家庭の食卓で楽しむ機会が増えており、ハイボール缶を飲んだことがなかった人が、身近で気軽なイメージで選択することも増えている。新型コロナ感染拡大第4波、3度目の緊急事態宣言(4月25日〜5月11日)の5月31日までの延長、変異型ウイルスの猛威と、業務用市場への逆風は強まるばかりだが、「重要なマーケットである料飲店に寄り添った活動を常に考えながら、家庭需要促進のための施策を強化する」取り組みが続く。家でちょっといいもの、違うものを飲みたいという意識が高まっていることに合わせた提案強化も重要だ。直近のトピックスは(…)
惣菜(2021年5月13日号)
消費者の生活様式が大きく変化し、コンビニ惣菜のオフィス需要が低下、外食の機会も減少した一方で内食需要が増加。スーパーマーケットの惣菜に新たなニーズが生じた。スーパーマーケット惣菜には、インストア加工商品、アウトパック商品、日配売り場で取り扱うLL(ロングライフ)惣菜などがあり、それぞれ商品特性や収益性が大きく異なる。今後スーパーマーケット惣菜に対する生活者の期待に応えるためには、どのような惣菜で、どんなニーズを満たしていくのか戦略的な対応が求められる。内食回帰によりスーパーマーケットの売り上げが拡大し、家庭内調理が増加したことで生鮮素材や調味料、加工食品の販売は大きく伸長したものの、惣菜部門に限っては当初は低調に推移。その後、外食(…)
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