食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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中部卸売業界(2023年1月1日号5集)
中部エリアの卸売業界では、昨年はコロナ禍での行動制限が無くなったことで、業務用市場や観光需要などが復調、増収に転じる1年となった。食品関係の値上げが続く中で、10月にはビール類をはじめ酒類主要カテゴリーの多くが値上げ。愛知県の酒類卸数量は、9月が仮需で前年比121・2%、10月が反動で87・5%となった。ビールだけでは9月175・6%、10月81・8%。仮需が大きかったわりに、反動は想定ほどではなかったというところ。1〜10月は100・8%、ビール類は109・9%で推移する。今年はアフター・コロナの環境を意識しつつ、業務用のさらなる復調、節約消費への対応に気を抜けない1年となりそう。より一層レベルの高いリテールサポートが期待される。
北陸市場(2023年1月1日号5集)
2022年の北陸市場は、まん延防止等重点措置解除など行動制限緩和を皮切りに徐々に外食市場が回復。10月以降は政府の全国旅行支援などもあって観光客が増加したことから、10〜12月の景況感がプラス2・8と改善している(北陸財務局調査)。こうした市場環境の中、地域No.1卸のカナカンは、10月に新潟県長岡市に3温度帯の自動倉庫を備えた物流センターを竣工。本社移転プロジェクトも始動させ管理部門の集約を図るなど、さらなる業務の効率化を進めている。日本酒では、金沢で最も長い歴史を持つ福光屋が「加賀鳶」のブランディングに注力。今後は、観光・インバウンドの回復を見込み、お土産ニーズの高い商品群を再度アピールする。ロングセラー「雪ちゃん」ブランドの日本海味噌醤油は、品質第一をモットーに引き続き安定供給を図っている。
信州のみそ・食品メーカー(2023年1月1日号4集)
マルコメ みそメーカー最大手。近年は、総合食品メーカーとして、従来の発想に捉われない視点で商品開発を推進。「みそ」に次ぐ、新たな事業の柱として「甘酒」「大豆のお肉」も強化。液みそに次ぐ新たなスタンダードとすべくFD顆粒みその育成も図っている。昨年は、同社の看板商品である「だし入り料亭の味」が40周年を迎えたのを機に「だし入り料亭の味40周年復刻デザイン」を投入。改めて、料亭の味ブランドの強化を図った。同商品は、1982年に「だしをとるのが面倒」という消費者の声を機に試行錯誤を経て開発。その後、爆発的なヒット商品となり、今日まで続くロングセラーとなっている。着実に成長が続く「液みそ」では、新商品として「液みそ 味噌ラーメン風」を投入。信州系(…)
こだわり食品(2022年12月19日号)
ワクチン接種が進み、新型コロナ水際対策の大幅緩和で、外国人観光客が増加するなど人流が活発化している。日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査(10月度)」によると、全体売上は19年比で105・5%。昨年と比べると、新型コロナ前の日常生活に戻りつつある。今まで控える傾向にあったスーパー店頭での試食は徐々に再開の動きも出てきた。幅広いカテゴリーで値上げが相次いだ今年。電気代、ガス代などエネルギーコストも高騰。生活防衛意識の高まりが指摘されているが、値段が比較的高くても良いと思うもの、これが好きだから買うという消費者は少なくない。12月はクリスマス、大晦日などビッグイベントが多く、消費支出がグッと増える月。価値訴求型のこだわり食品群は、(…)
総合卸オンライン座談会(2022年12月12日号)
2022年はコロナとの向き合い方が大きく変化し、今はまさにウィズ・コロナの真っ只中にあると言えよう。消費市場に目を向けると、3年ぶり行動制限なしの夏休みに象徴されたように、自粛ムードは大幅に緩和され、特に業務用需要が回復の兆しを見せはじめた。一方で、感染収束はいまだ見通せないなか、在宅率・内食率も依然高止まりが続く。多様化する消費環境下にあって、食品・酒類流通の果たす役割は一層重要度を増しそう。こうしたなか、総合卸大手6社の関西地区担当者が先月下旬開催のオンライン座談会に参集。家庭用では秋以降、食品・酒類で値上げが相次いだことで買上点数に影響。外食・業務用については行動制限緩和や人流増加の動きを受け、昨年までの不調から脱しつつある。注目する(…)
紹興酒(2022年12月8日号)
中国酒を代表する紹興酒の市場は、3月下旬にコロナ禍による行動制限が解除されたことで、ボリュームの大きい業務用の回復が好調に進む。家庭用はコロナ下の家飲みで中華料理と合わせて楽しむ機会が増え、一巡後も堅調な推移、飲酒スタイルのひとつとして定着してきている。年末年始の需要期は、忘年会などの宴会需要で大口は見込み辛く、少人数でのグループ飲みに対応。8年物や10年物などの上級品で、単価アップをはかる提案に力を入れる。宝酒造は小容量の化粧壺に詰めたヴィンテージ紹興酒「塔牌」〈福(フータオ)〉を訴求強化。永昌源は、来年の春節の時期に合わせて、業務用専用「古越龍山 国醸20年」を発売する。家庭用では、宝酒造がタカラ調味料と連動させた料理レシピ提案で、(…)
メニュー用調味料(中華&和洋)(2022年12月8日号)
22年度はコロナによる行動規制が解除され、外出機会が増えて内食化率は低下傾向。一方であらゆる商品・サービスの値上げラッシュが続き、生活防衛から節約志向は強まり再び家庭内食機会の頻度は増えている。中華を中心にメニュー用調味料は献立の悩み解消に役立ち、野菜摂取に貢献できるメニューが多い。簡便性と“おうち外食”も兼ね備える。より簡便性を追求した電子レンジ専用商品が拡大、「米」メニューの提案も注目される。節約のため一部には、中華醤類の使用頻度も増えているという。
味の素社は比較的価格が安定している「米(ごはん)」に使う新シリーズ「Cook Do 今夜は中華飯」を今秋発売した。〈広東風五目あんかけ飯〉(…)
味の素社は比較的価格が安定している「米(ごはん)」に使う新シリーズ「Cook Do 今夜は中華飯」を今秋発売した。〈広東風五目あんかけ飯〉(…)
みりん(2022年12月1日号)
全国味淋協会によるみりん一種の課税数量は、1〜9月累計で前年比9・3%増(21年同期0・9%減)と好調に推移。国税庁の課税数量では、1〜8月のみりん(一種、二種合計)は105・6%(同101・7%)となっている。10月に宝酒造、キッコーマン食品の有力メーカーが値上げを実施したことで、9月は仮需が発生し、全国味淋協会によるみりん一種の課税数量は112・9%と2ケタ伸長。加工業務用では、8月頃から仮需含みの動きがみられ、8月のみりん一種は126・4%となった。コロナ下での行動制限が3月下旬に解除され、業務用の動きが回復基調にあることが、今年の好調な伸びを引き上げている。
家庭用は、内食需要の増加で家庭での利用が拡大したが、その裏返し(…)
家庭用は、内食需要の増加で家庭での利用が拡大したが、その裏返し(…)
スーパーの歳末商戦(2022年12月1日号)
歳末商戦にむけたチェーンストアの販売状況をみると、10月度、11月度の既存店売上高は、値上げにより1品単価は上昇しているものの客足が鈍ることはなく、比較的好調に推移している。ただ、ハロウィーンは好不調が分かれる展開で、ボジョレー・ヌーヴォーも精彩を欠く結果となった。ブラックフライデーは、高まる節約志向への対応が目立った。日常の消費は堅調だが、“ハレ”の日の商売には不安が残る。クリスマスケーキ、おせちの予約は、前年の2ケタ増という好調な食品スーパーもあるが、状況は企業によってさまざま。コロナの影響や値上げと節約志向の高まりなど複雑な要因が絡み、歳末商戦にむけ予断を許さない状況にある。
チーズ(2022年11月28日号)
家庭用チーズは、ことし半年足らずの間2回の値上げを余儀なくされ年末年始の需要期に向けきびしい販売環境が続いている。4月値上げ(容量変更含む)の影響は顕著で、上期(4〜9月)市場(購入ベース)は前年比95〜96%、重量ベースでは1割近い減少と推計される。海外チーズの相場高騰や円安進行、輸送費の増加など輸入チーズ価格上昇で、今年7〜12月輸入原料チーズが過去最高値となり、秋の値上げは不可避となった。メーカー、流通段階における市場の現状、年末需要期への取り組みを探った。
プロセスチーズ(PC)やシュレッドの原料用ナチュラルチーズ(NC)は、豪州、ニュージーランド両国からの輸入が主体で、今年1〜9月NC総輸(…)
プロセスチーズ(PC)やシュレッドの原料用ナチュラルチーズ(NC)は、豪州、ニュージーランド両国からの輸入が主体で、今年1〜9月NC総輸(…)
即席みそ汁(2022年11月28日号)
堅調に成長が続く即席みそ汁市場。今年は、コロナ下で内食需要の高まりから大きく伸びた反動が見られるものの、中長期的には、今後も市場は拡大するとの見方が多勢だ。「利便性」「即食・簡便」という観点が消費者から支持を集めており、現在の市場規模は約500億円超と推測される。みそ市場全体はシュリンク傾向にあるが、反比例するかのように、即席みそ汁は成長している。そうした意味では、みそ市場の在り方が変わりつつあり「今はその過渡期にある」(量販店バイヤー)という声も聞かれる。
即席みそ汁市場は、堅調に推移している。コロナ下で内食需要の高まりから大きく伸びた反動も見られるが、今後も市場は拡大するとの見方が多勢だ。(…)
即席みそ汁市場は、堅調に推移している。コロナ下で内食需要の高まりから大きく伸びた反動も見られるが、今後も市場は拡大するとの見方が多勢だ。(…)
冷凍食品(2022年11月24日号)
家庭用の冷凍食品市場は行動規制の緩和による人流の増加に伴う内食機会の減少と、価格改定の影響もあり伸び率は鈍化傾向だ。それでも19年度と比べれば20%以上も上のレベル。メディアへの露出度は依然として高く、専門店や品揃えを大幅に拡充したスーパーも増え続けている。コロナ禍で喫食機会が増えたことで、特に食卓向けのおかず類を成長領域として位置付け、主要メーカーは商品開発を強化する。個食化への対応としてトレー入り・ワンプレート化も潮流。値上げがコスト増のスピードに追い付かず、23年2月からの価格改定を一部大手は発表済みだが、相対的にコストパフォーマンスの良さと時短・簡便ニーズから需要拡大は続く見通し。
コメ流通(2022年11月21日号)
今年の新米商戦は、3年ぶりの相場高での幕開けとなった。ところが、コロナ禍以降、家庭用の販売低迷が続いており「前年同様の販売価格で特売を展開している量販店が多く見られる」という。業務用は一定の回復の兆しが見られ、価格適正化が進むものの、家庭用は厳しい状況。「家でコメを炊いて食べるという習慣が減っている」と業界内では危機感が強まる。こうした状況を打破しようと、従来の発想に捉われない商品開発を推し進める動きも出てきた。また、コメの販売低迷が続く一方で、無菌包装米飯は反比例するように市場は拡大。一部では出荷制限を図る動きも見られる。そうした観点では、コメに対する需要と供給のミスマッチが、コメ販売の低迷に繋がっているとも言え、コメの消費形態が大(…)
RTDコーヒー(2022年11月17日号)
RTDコーヒー市場は人出やオフィス需要の回復により1〜6月では微減まで回復したが夏は猛暑が響いた。秋以降は需要回復が期待され、主要販売チャネルである自販機の売上げ回復と合わせて各メーカーとも注力してくる。PETコーヒーが拡大基調だが伸び率が鈍化しており、味わいの多様化でさらなる新規層拡大を図る。SOT缶の減少が目立つ。コミュニケーション強化による既存ヘビーユーザーの維持に取り組む。
500ml前後のPETボトルコーヒーは、すっきり味から本格派まで味わいの幅を広げて若年層や女性層を拡大し、オフィス需要の回復傾向とも相まって前年を104〜105%辺りで推移している。今秋は価格改定の影響が未知数だが、(…)
500ml前後のPETボトルコーヒーは、すっきり味から本格派まで味わいの幅を広げて若年層や女性層を拡大し、オフィス需要の回復傾向とも相まって前年を104〜105%辺りで推移している。今秋は価格改定の影響が未知数だが、(…)
鏡餅(2022年11月14日号)
歳末商戦に向けて、これから盛り上がりを見せる鏡餅。早いところでは、11月上旬頃より店頭に並び始める。ただ、本格的な需要は、クリスマス〜歳末の1週間ほどで、この短期間で100億円超を稼ぎ出す特殊なマーケットと言える。近年は、メーカー各社から環境配慮型商品の開発も目立ち始めており「鏡餅は飾り終わると、ゴミが出る。その問題をどうするかも我々メーカーには求められている」(メーカー幹部)という声も聞かれだしてきた。今後も、こうした取り組みは加速しそうな気配だ。
鏡餅は、これから最需要期の歳末商戦に向けて、量販店の店頭に並び始める。ただ、11月の段階では“顔見せ”的な色合いが強い。本格的に需要が高ま(…)
鏡餅は、これから最需要期の歳末商戦に向けて、量販店の店頭に並び始める。ただ、11月の段階では“顔見せ”的な色合いが強い。本格的に需要が高ま(…)
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