食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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コーヒー・紅茶(2024年9月12日号)
国内の1〜7月のコーヒー総消費量は、生豆ベースに換算して24.6万t、前年同期比105.5%と23年の前年割れから回復傾向にある。外食でのコーヒー消費が前年比で上向いており、家庭用は今春価格改定したインスタント(びん・袋)こそ減少したが、レギュラーコーヒーやスティックなどは順調だ。特にパーソナルサイズのスティックと簡易抽出型レギュラーコーヒーの1杯ドリップの成長が続く。1杯当たり単価はホームサイズの袋入りより高いものの、簡便性やいつも開封したての風味が楽しめる付加価値が支持されている形だ。ただ今年4月以降は再びコーヒー相場が上昇し、生豆輸入量も6月、7月は減少した。今秋もレギュラーコーヒーなどで価格改定(容量変更含む)が実施されたようにコスト上昇局面(…)
全国スーパーマーケット協会(2024年9月9日号)
コロナによるライフスタイルの変化。円安から円高に振れる為替。インバウンドの影響。経済の好循環かスタグフレーションか。さまざまな要因が交錯して食市場を取り巻く環境は複雑化し、その実態が極めて捉えにくくなっている。こうしたなかで全国スーパーマーケット協会は、来年2月に「スーパーマーケット・トレードショー」「デリカテッセン・トレードショー」を開催し、食市場の“今〞を探り、業界を“未来〞に導こうとしている。
これからの食の流通はどうあるべきか。全国スーパーマーケット協会の横山清会長に聞いた。(…)
これからの食の流通はどうあるべきか。全国スーパーマーケット協会の横山清会長に聞いた。(…)
鍋つゆ(2024年9月5日号)
物価高による生活防衛から節約志向は根強く、家庭内食の機会は多くなっていて、今シーズンも使用する食材が安価なスンドゥブやキムチ鍋の食卓登場頻度が増えそうだ。ただし、肉類の価格が高くなっていることが気掛かりで、鍋用野菜の相場はまだわからない。鍋メニューは肉・魚のたんぱく質と野菜を摂取できて、体も心も温まること、さらに調理が簡単なことが基本的価値。スーパーにとっても鍋つゆに加えて生鮮食品の売上拡大につながる冬場の重要なコンテンツ。あとは気温次第だが、寒くなる前からでも食べたくなる鍋メニューの提案も大事になってきそうだ。
今年も昨年と同様に残暑が長引く予報のため、スーパー店頭の棚替え(…)
今年も昨年と同様に残暑が長引く予報のため、スーパー店頭の棚替え(…)
乾麺(2024年9月5日号)
秋冬商戦を迎えた乾麺市場。春夏までの堅調さを継続させたいところ。にゅうめんは喫食シーンが増加、そばは引き続き市場の牽引的な役割を期待、うどんは調理時間短縮がポイント、中華麺は鍋〆用途でも訴求。簡便性、保存性、経済性を持つのも乾麺の強み。9〜10月の残暑次第だが、そうめんの動きにも注目。
今年度の乾麺市場は、4〜7月にかけ小売りベースで金額前年比100.7%、数量前年比96.7%と推計。
春先からの温暖な天候に加え、価格改定等による大きな数量の落ち込みも見られなかったことなどから、メーカー・小売業各社は、そうめん・ひやむぎを軸に堅調な滑り出しだったもよう。梅雨が明け、最盛期の7月を迎えると、(…)
今年度の乾麺市場は、4〜7月にかけ小売りベースで金額前年比100.7%、数量前年比96.7%と推計。
春先からの温暖な天候に加え、価格改定等による大きな数量の落ち込みも見られなかったことなどから、メーカー・小売業各社は、そうめん・ひやむぎを軸に堅調な滑り出しだったもよう。梅雨が明け、最盛期の7月を迎えると、(…)
乾物(2024年9月2日号)
乾物は、コロナ禍での内食化を契機に需要が伸長し、その収束後も引き続き堅調推移。業界では、栄養豊富で、トッピング用途にも使用でき、長期保存も可能など、乾物の持つ優れた機能を一層訴求。課題とされる若年世代への浸透や開拓などにも意欲的。一方で、跡継ぎ不足や廃業などに起因する生産者の減少傾向が年々顕著となり、原料となる農・海産物が慢性的に不足。このところの天候不順も追い打ちし、結果として、国産の海苔や千切大根、干瓢などの相場は軒並み高値で推移。人件費や物流費、光熱費などコストの上昇が加工の現場を圧迫し、製品価格への転嫁で吸収を図ろうとする動きも続いている。
国産海苔は生産枚数が直近の2023年度において49億3600万枚となり(…)
国産海苔は生産枚数が直近の2023年度において49億3600万枚となり(…)
パスタ(2024年8月29日号)
パスタは、グローバル化が加速、ジャパンパスタが海外飛躍へ動き出した。日清製粉ウェルナの海外戦略の一環で、国内売れ筋トップの同社“マ・マー早ゆでスパゲティ”が、今秋から「HAYAYUDE」として海外展開することになった。一方、国内市場は日清製粉ウェルナ、ニップンの大手をはじめ業界が秋需へ国産家庭用主体に拡販アクション強化。24年上半期(1〜6月)需給は、国産・輸入のトータルで14万2千t弱、前年同期比5.6%増。内外製品ともに5%台のプラス、構成比は国産が2年続きで過半数を維持。明るい状況での下半期入りだ。2021年からパスタ&パスタソースとも原料高騰・円安などのコストプッシュを背景に、複数回の製品値上げを実施。家庭用は末端価格も大幅な上昇だが、パスタ関(…)
RTDコーヒー(2024年8月26日号)
RTDコーヒー市場は1〜7月で数量ベースで前年を下回っており、金額で101%前後。ただ缶コーヒーの価格改定が一巡した5月以降は数量でも復調基調にあり、PETコーヒーは堅調な推移を見せる。ヘビーユーザーの維持を図りながら、若年層や女性をRTDコーヒーのユーザーに取り込むことで市場の活性化を図っており、今年はフルーツフレーバーのコーヒーなど新規性の高い商品提案が注目される。秋にはPET、ボトル缶の価格改定を控えており、さらに活発なマーケティング活動に取り組む。
500ml前後のPETコーヒーは、若年層から中高年層まで幅広いユーザーを持ち、RTDコーヒーの成長カテゴリー。若者世代はPET飲料で少量ずつ飲む(…)
500ml前後のPETコーヒーは、若年層から中高年層まで幅広いユーザーを持ち、RTDコーヒーの成長カテゴリー。若者世代はPET飲料で少量ずつ飲む(…)
夏季チェーンストアPart2(2024年8月22日号)
食料品のインフレがやや沈静化傾向になったことで、スーパーマーケットの既存店売上高の伸びは鈍化傾向にある。折から企業間格差の拡大が加速するなか、前年割れに陥る企業も出てきて、業界は大きな岐路に立っている。こうした市場環境のなか、スーパーマーケット企業には、さらなる値上げを期待する声すらある。その背景には、思いのほか厳しい家計の実態がありそうだ。外食は“ぜいたく”との意識が強まり、“ハレの食”も“ケの食”も、内食や中食により家庭内で済ませたいという意識の高まりがみられる。コロナを経て、消費者のライフスタイルが大きく変化していると想定されるなか、食生活の実態や意識の変化をしっかりと捉えて、今後の商いに生かしていくことが大切になってくる。
夏季チェーンストアPart1(2024年8月19日号)
スーパーマーケット各社は、値上げが進み「一点単価」が上昇。売上高は一様に増収傾向が顕著。一方、人件費の上昇が重石となり利益は低下。「昨年の最低賃金の引き上げは約40円。今年はさらに50円ほど上がる。合わせて100円ほどの引き上げ額となる訳で、我々の業界にとってそのインパクトは非常に大きい」(在阪スーパーマーケット経営者)という声も聞かれる。もう一つ見逃せないのが「物流費」の上昇だ。持続可能な物流を目指して、各社、取り組みを進めるものの、取引先との協議も必要になる事から一朝一夕にはいかないのが現実だ。今期の各社の取り組みでは“二極化への対応”がより強まりを見せ始めており、ここでの取り組みが各社の明暗を分けそうだ。
即席めん(2024年8月12日号)
22年6月、23年6月と異例の2年連続の価格改定から、今年は値上げ作業に追われることもなく秋冬の本格需要期に向けた本来の営業活動に専念できる。値上げ効果で金額での市場規模は拡大しているが、特に主力ブランドではバリエーションメニューの追加や積極的プロモーション活動により食数での増加、反転攻勢に全力を挙げる。袋麺は3食パック化が増えてきたものの、コスパの優位性からロングセラーは5食Pが依然として優勢だ。拡大してきたPBや安価に販売できるオープン価格商品もそろそろ一段落、メーカー側では消費の2極化・多様化に対応してワンランク上の商品提案も活発化してきた。輸入麦価を除くと他の原料・資材やエネルギー・物流費は上昇が続いており、極端な円安もコスト上昇に拍車を(…)
CVS(2024年8月5日号)
コロナ禍の行動制限によってコンビニエンスストア(CVS)業界は2年間低迷したが、現在は人流が活発化し客数が回復。値上げや高付加価値商品の導入、買い合わせ需要が増えて客単価もアップし、既存店売り上げは比較的堅調に推移している。一方、コロナの影響で生活スタイルは変化。宅配ビジネスが浸透し、アプリを活用したデジタル化が加速している。これに伴い実験的な取り組みも進み、次世代のCVS像を模索する動きが起きている。
セブン‐イレブン・ジャパンはグループのイトーヨーカ堂と連携した実験店として両社とパートナーシップの頭文字をとった「SIP(シップ)ストア」を2月末にオープン。既存店の「セブン‐イレブン松戸常盤平駅前店」(千葉県松(…)
セブン‐イレブン・ジャパンはグループのイトーヨーカ堂と連携した実験店として両社とパートナーシップの頭文字をとった「SIP(シップ)ストア」を2月末にオープン。既存店の「セブン‐イレブン松戸常盤平駅前店」(千葉県松(…)
中部卸売業界(2024年8月1日号)
イズミック 酒類系卸で中部エリアの最大手。7月25日に「イズミック展示会2024年」を、名古屋観光ホテルで開催した。コロナ禍で中止の3年を除いて18回目となり、今年は“トキ消費”をキーワードに「新しい価値創造!飲食を通した楽しい“トキ”のご提案」として、企画展示を充実させた。出展は昨年より7社多い255社(清酒67、焼酎55、ワイン46、ビール21、洋酒13、飲料21、食品31、その他1)で、商品数も500ほど多い約3500アイテム。取引先・メーカーなど約1000人が来場した。
デジタル時代の市場データとSNS動向を可視化・分析し、顧客行動を捉えて市場競争を勝ち抜くための情報メディア「イズミックマーケット アイ」は、(…)
デジタル時代の市場データとSNS動向を可視化・分析し、顧客行動を捉えて市場競争を勝ち抜くための情報メディア「イズミックマーケット アイ」は、(…)
チェーンストア(2024年8月1日号)
スーパーマーケットをとりまく経営環境が大きく変わりつつある。デフレからインフレへと変化し、これを経済の好循環につなげ、持続可能な産業構造を構築する必要がある。こうした大きな転換期に設立25 周年を迎えた日本スーパーマーケット協会は、正副会長によるパネルディスカッションをこのほど都内で開催。物流2024 年問題や、人手不足が進むなかで、外国人材の活用や年収の壁対策などについて話した。以下その一部を紹介する。
家庭用食油(2024年7月29日号)
家庭用食油は、2024年度も金額増、物量減の傾向で推移しているとみられる。23年度の市場規模は、民間調査の推計で約1815億円、前年度の史上最高水準をわずかながらクリア、6年連続で記録を更新したとみられる。業界は主力カテゴリー等でコスト見合いの適正価格への是正継続、また価格維持に注力。しかし、物量面では30万t割れで3年連続のシュリンク、これまでの値上げによる末端の消費疲れが顕著にあらわれている。カテゴリー的には、オリーブオイルが2年連続で売り上げトップ、キャノーラ油が2位、ごま油3番手。風味&ヘルシー特性兼備でかける用途など生食メインのオリーブオイル、ごま油等は、価格高騰で消費面は厳しい。揚げ物・炒め物の加熱調理メインで汎用タイプのキャノーラ油は(…)
信州 みそ・食品(2024年7月25日号)
国内最大のみそ生産量を誇る信州。大手みそメーカーをはじめ、個性ある中小のみそ蔵が多数存在し、各社独自路線を追求しながら鎬を削っている。直近1〜5月のみそ出荷量は8万3824t(前年比2.6%増)と2104tプラス。愛知県のメーカーの生産体制縮小の落ち込みをカバーする形で伸びているのも要因と思われる。市場全体のシュリンクに歯止めを掛けられない中、各社、独自の強みを活かした路線に舵を切り始めている。今後は、その強みを消費者にどうわかりやすく伝えて行くかがますます重要となりそうだ。
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