食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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本格焼酎(2023年2月20日号)
本格焼酎の22年1〜12月課税数量は、日本酒造組合中央会の概数で前年比100・5%の37万6317kl(約209万石、21年の前年比は5・5%減、20年は3・1%減、19年対比は8・0%減)と実績クリア。コロナ禍から業務用市場の回復傾向が寄与し、今年は業務用対応の進展と、値上げによる物価上昇で節約意識の高まる消費の活性化が大きな焦点。健康意識の高まりを捉えた「本格焼酎は糖質ゼロ・プリン体ゼロ」といった訴求も継続強化。炭酸割りや香りなどの提案で、若年層中心に新たな飲酒層の開拓や、飲食店の取り扱いも進める。新機軸の新商品にも注目だ。サツマイモ基腐病対策は、多収で抵抗性のある新品種「みちしずく」の普及に期待が寄せられている。海外市場の開拓も加速して(…)
即席めん(2023年2月16日号)
即席麺は今年6月から、異例の2年連続値上げに踏み切る。約1年をかけて新価格の浸透と定着に努めてきたが、さらに1段上の新価格定着、及び特売価格の設定が今年の大きな課題になる。1年間に2回値上げする食品カテゴリーも多くあり、即席麺の場合は、まだまだコストパフォーマンスが優れていることと、簡便・時短ニーズにも適合しているため、安定需要が見込める。既存ロングセラーを中心にバリエーションメニューの展開も含め、価値向上のためのブラッシュアップも必要だ。大手小売りのPBやオープン価格の廉価版は引き続き拡大する一方で、ワンランク上の付加価値タイプにも活路がありそうだ。
日清食品は2月6日、6月1日出荷分から価格改定することを発表した。希望小売価格で10〜13%のアップ率。昨(…)
日清食品は2月6日、6月1日出荷分から価格改定することを発表した。希望小売価格で10〜13%のアップ率。昨(…)
ワイン(2023年2月9日号)
ワイン市場は、ウィズ・コロナの環境下で業務用の回復が進み、中高価格帯のファインワインやシャンパーニュが好調に推移。一方で家庭用は巣ごもり需要裏返しの影響もあり縮小傾向にある。22年の市場全体は家庭用が前年比91%、業務用が136%程度との推計(メルシャン)もされている。国税庁の課税数量では、1〜10月累計で国産・輸入合計が105・0%(21年同期94・2%、19年同期比93・0%)、国産は90・9%(同92・5%、同91・2%)、輸入は112・5%(同95・1%、同93・7%)。構成比は国産29・8%、輸入70・2%となっている。 輸入状況をみると、22年1〜12月の通関数量はスティルワイン(2l以下の容器入り)が105・8%(21年95・3%)。国別1位はフランスで97・4%(同99(…)
めんつゆ(2023年2月6日号)
めんつゆ市場はコロナ禍以降、家庭内食機会の増加により20年度はプラス成長し濃縮つゆも減少傾向から反転した。21年度は反動により約3%減、22年度は横ばいから1〜2%減と推計されている。この間、毎年伸び続けているのが個食タイプの麺専用つゆ・ソース(具入り含む)。今年は物価高を背景に節約志向が強まり、家庭内での麺メニューの登場機会も増える見通し。好調が続く個食タイプは参入企業が増えて売場の争奪戦が激化。濃縮つゆは4月から価格を改定するメーカーが多く、改めてメニュー・レシピ提案を強化し万能汎用調味料の価値を伝えることが大事になってきそうだ。
コロナによる行動規制が無くなり、一旦は外食機会が増えたものの、(…)
コロナによる行動規制が無くなり、一旦は外食機会が増えたものの、(…)
パスタ(2023年1月30日号)
パスタは、輸入依存だが昨年は需給30万tの大台目前まで迫って越年した。やはり潜在需要の大きさが背景にある。急ピッチのV字回復で、内外製品の強力な需要パワーを見せており、ことしの需給見通しも明るそうだ。市場構造は、業務用主体の輸入が過半数だが、家庭用主力の国産とほぼ2分の状況でもある。家庭用は、パスタと完成度の高いパスタソースのメニュー提案で、味わい、時短・簡便、健康、エコノミー、調理安定性、バラエティー、万人向け、保存性などの多様なファクターで訴求される。日清製粉ウェルナ(マ・マー)、ニップン(オーマイ)の大手をはじめとして、製品的には早ゆでパスタや結束スパゲッティなど使い易さ、メニュー面では時短・ヘルシーな和洋の提案で消費喚起。早(…)
スーパーマーケット(2023年1月23日号)
コロナの長期化や食料品価格の上昇など取り巻く環境は厳しさを増しているが、スーパーマーケットの販売は堅調に推移している。外食市場は回復傾向にあるもののコロナ前の水準には戻っておらず、節約志向の高まりもあって内食・中食需要は底堅いものがある。ここ数年でデパ地下や専門店が担ってきたような高付加価値商品のニーズの一部も、スーパーマーケットに流れてきている。一方で、食市場のデジタル化が進んだ。ネットスーパーの普及によってネットを介して生鮮食品を購入することが一般化。スーパーマーケットではスマホを利用したキャッシュレス決済が広がっている。フィンテックをはじめデジタルの世界は変化のスピードが早く、振れ幅も大きい。スーパーマーケット業界は、(…)
コンビニエンスストア(2023年1月19日号)
時代の変化に対応してきたコンビニエンスストア(CVS)は新たな生活様式に合わせた展開を模索。コロナ禍で生活スタイルが変化し、チェーン運営は転換を迫られている。コロナ以降2 年間は感染防止のため人の移動が制限され、オフィスや駅前、観光地の店は客数減に悩まされた。一方、客単価はまとめ買いする傾向によって増加。昨年は行動制限の緩和で人流の動きも回復し客数が増え、原料高や円安による商品の値上げで客単価増が続いた。健康関連に加え、食品ロス削減のため保存性のよい冷凍食品に注目が集まる。中食を主体としたMD 施策も変化しつつある。非接触と省力化で、セルフレジの導入が進み、無人決済店やスマホレジ、宅配サービスやネットコンビニが展開される。スマホアプリを活(…)
ウイスキー市場(2023年1月16日号)
ウイスキー市場は、金額ベースで22年1〜12月が前年比110%程度(国産111%、輸入105%)と推定されている。業務用の回復基調で、1軒目の居酒屋などでハイボール消費が好調。家飲み拡大で家庭でのウイスキー消費も定着、ハイボール需要の力強さは顕在だ。23年の市場は104%程度と予測されており、客足の戻りが鈍いとされるナイト系の回復がどの程度進むかが焦点。4月には輸入洋酒などの値上げが相次ぐ。また、今年はサントリー山崎蒸溜所が100周年、日本でのウイスキー造りが始まって100年の節目であり、同白州蒸溜所が50周年、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所が50周年と周年記念が重なる。ニッカウヰスキーは来年に90周年を迎える。今では「ジャパニーズウイスキー」と(…)
秋田清酒(2023年1月12日号)
日本酒造組合中央会によると、秋田県の2021年11月〜22年10月清酒課税移出数量は、前年同期比100・5%の1万5919kl(前年同期1万5836kl)と微増した。22年は、まん延防止等重点措置が3月に解除され、10月から全国旅行支援の開始や、外国人観光客等の水際対策大幅緩和の影響で人流が活発化。徐々に飲食店向けの商品や、観光客向けのお土産に好適な小容量サイズ商品などが回復基調となっていった。こうした環境のなか、秋田県の酒類関連団体は、試飲イベントを各地で実施、山内杜氏組合創立100周年を記念した特別企画を展開するなど、県全体で「秋田の酒」を継続的にアピール。「清水」で知られる秋田酒類製造や、「北秋田」などを醸造する世界鷹小山家グループの北鹿といった、地元(…)
中四国(2023年1月9日号)
中四国は、風光明媚な景観を有し、そのひとつ、瀬戸内沿岸では古来から畿内や九州などとの海上交通が栄え、それにより、特産品を数多く産出。歴史は現代へと継承され、削り節やだしの素などの有力NBメーカーが本社や製造拠点を構えている。
広島県は、兵庫・灘や京都・伏見と並ぶ日本三大銘醸地「西条」を擁する。白牡丹酒造は地元と特定名称酒にスポットを当てブランドを再構築。サクラオB&Dは引き続きウイスキーに注力し品質の高さをアピール。三宅本店は新しいターゲットに届く施策を重点方針に様々な取り組みを行う。
総合卸の中四国エリア戦略も充実。日本アクセスは今期、生鮮食品(…)
広島県は、兵庫・灘や京都・伏見と並ぶ日本三大銘醸地「西条」を擁する。白牡丹酒造は地元と特定名称酒にスポットを当てブランドを再構築。サクラオB&Dは引き続きウイスキーに注力し品質の高さをアピール。三宅本店は新しいターゲットに届く施策を重点方針に様々な取り組みを行う。
総合卸の中四国エリア戦略も充実。日本アクセスは今期、生鮮食品(…)
中部卸売業界(2023年1月1日号5集)
中部エリアの卸売業界では、昨年はコロナ禍での行動制限が無くなったことで、業務用市場や観光需要などが復調、増収に転じる1年となった。食品関係の値上げが続く中で、10月にはビール類をはじめ酒類主要カテゴリーの多くが値上げ。愛知県の酒類卸数量は、9月が仮需で前年比121・2%、10月が反動で87・5%となった。ビールだけでは9月175・6%、10月81・8%。仮需が大きかったわりに、反動は想定ほどではなかったというところ。1〜10月は100・8%、ビール類は109・9%で推移する。今年はアフター・コロナの環境を意識しつつ、業務用のさらなる復調、節約消費への対応に気を抜けない1年となりそう。より一層レベルの高いリテールサポートが期待される。
北陸市場(2023年1月1日号5集)
2022年の北陸市場は、まん延防止等重点措置解除など行動制限緩和を皮切りに徐々に外食市場が回復。10月以降は政府の全国旅行支援などもあって観光客が増加したことから、10〜12月の景況感がプラス2・8と改善している(北陸財務局調査)。こうした市場環境の中、地域No.1卸のカナカンは、10月に新潟県長岡市に3温度帯の自動倉庫を備えた物流センターを竣工。本社移転プロジェクトも始動させ管理部門の集約を図るなど、さらなる業務の効率化を進めている。日本酒では、金沢で最も長い歴史を持つ福光屋が「加賀鳶」のブランディングに注力。今後は、観光・インバウンドの回復を見込み、お土産ニーズの高い商品群を再度アピールする。ロングセラー「雪ちゃん」ブランドの日本海味噌醤油は、品質第一をモットーに引き続き安定供給を図っている。
信州のみそ・食品メーカー(2023年1月1日号4集)
マルコメ みそメーカー最大手。近年は、総合食品メーカーとして、従来の発想に捉われない視点で商品開発を推進。「みそ」に次ぐ、新たな事業の柱として「甘酒」「大豆のお肉」も強化。液みそに次ぐ新たなスタンダードとすべくFD顆粒みその育成も図っている。昨年は、同社の看板商品である「だし入り料亭の味」が40周年を迎えたのを機に「だし入り料亭の味40周年復刻デザイン」を投入。改めて、料亭の味ブランドの強化を図った。同商品は、1982年に「だしをとるのが面倒」という消費者の声を機に試行錯誤を経て開発。その後、爆発的なヒット商品となり、今日まで続くロングセラーとなっている。着実に成長が続く「液みそ」では、新商品として「液みそ 味噌ラーメン風」を投入。信州系(…)
こだわり食品(2022年12月19日号)
ワクチン接種が進み、新型コロナ水際対策の大幅緩和で、外国人観光客が増加するなど人流が活発化している。日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査(10月度)」によると、全体売上は19年比で105・5%。昨年と比べると、新型コロナ前の日常生活に戻りつつある。今まで控える傾向にあったスーパー店頭での試食は徐々に再開の動きも出てきた。幅広いカテゴリーで値上げが相次いだ今年。電気代、ガス代などエネルギーコストも高騰。生活防衛意識の高まりが指摘されているが、値段が比較的高くても良いと思うもの、これが好きだから買うという消費者は少なくない。12月はクリスマス、大晦日などビッグイベントが多く、消費支出がグッと増える月。価値訴求型のこだわり食品群は、(…)
総合卸オンライン座談会(2022年12月12日号)
2022年はコロナとの向き合い方が大きく変化し、今はまさにウィズ・コロナの真っ只中にあると言えよう。消費市場に目を向けると、3年ぶり行動制限なしの夏休みに象徴されたように、自粛ムードは大幅に緩和され、特に業務用需要が回復の兆しを見せはじめた。一方で、感染収束はいまだ見通せないなか、在宅率・内食率も依然高止まりが続く。多様化する消費環境下にあって、食品・酒類流通の果たす役割は一層重要度を増しそう。こうしたなか、総合卸大手6社の関西地区担当者が先月下旬開催のオンライン座談会に参集。家庭用では秋以降、食品・酒類で値上げが相次いだことで買上点数に影響。外食・業務用については行動制限緩和や人流増加の動きを受け、昨年までの不調から脱しつつある。注目する(…)
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