食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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スピリッツ&リキュール(2011年7月21日号)
震災後の酒類消費動向として、一時品薄となったビール類から低アル・RTDへのシフトがいっそう進んだ、とする指摘があるように、ハイボールやカクテルなどでそのベースとなるスピリッツ&リキュールが堅調な伸びを見せている。輸入も昨年までの流れとは一転してプラスに転じている。これが不可逆的な動きかどうかは今後の動向を見るしかないが、世界的酒類資本によるブランド取得合戦も一段落し、総合酒類メーカーが
相次いでこの分野での強化策を打ち出していることを考えれば、新天地としての位置付けに間違いはなさそうだ。特に若年層を中心に「とりあえずビール」の飲用行動が見られなくなる中で、豊富な風味と自由自在な割り方が可能なイージー・ミックスのスタイルが席巻しつつあり、今後のスペシャリティカクテル創発の導火線としても注目される。(…)
相次いでこの分野での強化策を打ち出していることを考えれば、新天地としての位置付けに間違いはなさそうだ。特に若年層を中心に「とりあえずビール」の飲用行動が見られなくなる中で、豊富な風味と自由自在な割り方が可能なイージー・ミックスのスタイルが席巻しつつあり、今後のスペシャリティカクテル創発の導火線としても注目される。(…)
加工米飯(2011年7月18日号)
3月に発生した東日本大震災で、保存用として無菌包装米飯の売り上げが大きく増えた。被災地に送る動きだけでなく、家庭内備蓄として購入した向きも多く、今回の震災を機にトライアル購入した消費者もかなりいるとみられる。当面は、無菌包装米飯の簡便性、味のよさのアピール、キャンペーン販促など、家庭内在庫の消化促進、リピート購入策が課題だ。
無菌包装米飯は簡便性や個食ニーズの高まりなどを背景に、推計で600億円弱市場にまで拡大。ただ、このところは横ばいから微減と、かつてほどの勢いはない。特に、ここ数年は長引く不況で内食傾向が強まり、家庭内で割安な米を炊飯する家庭が増加したため、無菌包装米飯の需要減につながった。こうした中、市場は消費者の(…)
無菌包装米飯は簡便性や個食ニーズの高まりなどを背景に、推計で600億円弱市場にまで拡大。ただ、このところは横ばいから微減と、かつてほどの勢いはない。特に、ここ数年は長引く不況で内食傾向が強まり、家庭内で割安な米を炊飯する家庭が増加したため、無菌包装米飯の需要減につながった。こうした中、市場は消費者の(…)
食用塩(2011年7月18日号)
塩に対する消費者の意識は総じて低塩=健康≠ニいう意識が根強く、食用塩市場を取り巻く環境は厳しい状況にある。外食産業などでは、こだわりの塩を使った料理メニューの差別化提案が行われイメージアップに一役買っているが、実際に店頭でこだわり塩を購入するまでには、今ひとつつながっていないようで、しっかりした情報発信と正しい知識の普及に向けた業界挙げての取り組みが不可欠となっている。
塩の需要量(消費量)は財務省調べによると、10年度で863万7000トン(前年比103・0%)。うち、主に小売店を通じて販売され家庭用及び飲食店などで使用される「生活用」が21万3000トン(同101・4%)、食料品その他物資の製造や融氷雪用などに使用される「業務用」が1828000d(同101・3%)、工業用に使われる(…)
塩の需要量(消費量)は財務省調べによると、10年度で863万7000トン(前年比103・0%)。うち、主に小売店を通じて販売され家庭用及び飲食店などで使用される「生活用」が21万3000トン(同101・4%)、食料品その他物資の製造や融氷雪用などに使用される「業務用」が1828000d(同101・3%)、工業用に使われる(…)
中四国流通市場(2011年7月14日号)
中四国エリアの総合卸(中間流通業)は、東日本大震災直後の商品供給体制の変化や自粛ムードが続いて、個人消費においても厳しい状況にあったものの、生活必需品の備蓄購入ニーズの高まりや被災地への食料品や飲料、毛布など支援物資の提供の動きの加速で、量販店での商品購入も活発化。供給ルート先の卸業にも好作用を与え、3・4月度は順調な成績を収めた向きが多い様子である。震災直後の商品供給体制の変化は、量販店などスーパー側の商品調達力を弱め、勢いモノ不足≠ゥらチラシ訴求による販促活動力もダウン。結果として、スーパー側の商品粗利率を向上させ、好収益を引き出す形となったのだが、これは卸にも指摘できるところで、納入価格の安定化を強め、比較的好成績を収める卸も多い様子だ。それはともかく、中四国地区(…)
紅茶(2011年7月11日号)
紅茶市場は近年拡大が続き、昨年の紅茶輸入量は初の2万トンにこそ届かなかったが、過去最高に肩を並べる水準。今年1〜5月の輸入量は前年比112%と好調に推移している。紅茶飲料が好調だが、包装紅茶ではインスタントティーが2ケタ増を続け、今年4〜5月も3割増ペースで、紅茶の新規ユーザー開拓につながっている。今秋もインスタントティーに各社注力してくる。
紅茶の1〜5月輸入量は、「バルク」が7133トン(前年比113・3%)、主に製品輸入の「3キログラム以下直接包装品」が1022トン(104・7%)と順調だ。茶葉合計で8156トン(112・1%)。「インスタントティー」は826トン(148・5%)。バルク輸入は清涼飲料向けの工業用が半数を占め、これが2ケタ増をけん引する。紅茶飲料市場は(…)
紅茶の1〜5月輸入量は、「バルク」が7133トン(前年比113・3%)、主に製品輸入の「3キログラム以下直接包装品」が1022トン(104・7%)と順調だ。茶葉合計で8156トン(112・1%)。「インスタントティー」は826トン(148・5%)。バルク輸入は清涼飲料向けの工業用が半数を占め、これが2ケタ増をけん引する。紅茶飲料市場は(…)
中華・韓国系調味料(2011年7月11日号)
家庭用の中華・韓国系調味料市場は昨年、前年並みから微減で着地したもようだ。その中でも安価な食材を使用したり、ヘルシーな蒸しメニューは健闘しており、何といっても生鮮とのクロスMDによりメニュー想起を仕掛ける店頭販促が欠かせない。韓国系では「チャプチェ」が定着の兆し。今夏は丸美屋が「麻婆豆腐」発売40周年の記念商品を投入、永谷園は「麻婆春雨」などを使った冷やしメニューを提案、味の素は醤類のレシ
ピ提案を強化、基礎調味料を活性化させる。
昨年は野菜の高騰や猛暑による影響と、さらに和風総菜の素の激しい攻勢に晒され、伏兵の食べるラー油にも侵攻された。今年は1、2月と市場は比較的順調に推移して、2月から新商品や改定品をアピールするため「中華フェア」をスタート(…)
ピ提案を強化、基礎調味料を活性化させる。
昨年は野菜の高騰や猛暑による影響と、さらに和風総菜の素の激しい攻勢に晒され、伏兵の食べるラー油にも侵攻された。今年は1、2月と市場は比較的順調に推移して、2月から新商品や改定品をアピールするため「中華フェア」をスタート(…)
低アルコールRTD(2011年7月7日号)
缶チューハイやプレミックスカクテルなどの低アルコールRTDはカロリーオフ≠竍糖質オフ≠ネどの機能系が好調さを維持しているのに加え、アルコール度数提案や、果実以外の新フレーバー系RTD、ハイボール缶など豊富な話題を背景に拡大を続けている。昨年の総市場は前年比109%の1億1000万ケース(250ミリリットル×24本)超と推計されており、今年も3〜4%増の勢いを持続しそう。夏場の節電対策での家飲み需要の増加も追い風となりそうだ。
糖質・糖類オフやカロリーオフで差別化を図る機能系RTDは、健康を気にかけダイエットなどに励む現代人の健康意識の高まりを背景に、登場以来順調に市場をを拡大。新登場ごとにオフ∞カット≠フ進んだ提案はついにゼロ系≠ヨと行き着き(…)
糖質・糖類オフやカロリーオフで差別化を図る機能系RTDは、健康を気にかけダイエットなどに励む現代人の健康意識の高まりを背景に、登場以来順調に市場をを拡大。新登場ごとにオフ∞カット≠フ進んだ提案はついにゼロ系≠ヨと行き着き(…)
ミネラルウォーター(2011年7月4日号)
ミネラルウォーター市場は1〜5月で前年比130%前後。非常時の生活必需品として3〜5月に急増。6月は早い梅雨入りで需要が落ち着くが、夏の節電でミネラルウォーターが伸びると予想され、各社とも安定供給に備える。伸長するパーソナルサイズでのシェア争いが激化し、各社とも環境にやさしい容器と増量を打ち出している。
ミネラルウォーターは、震災と首都圏の水道水で放射線量が規制値を超えたことから、3〜4月は各銘柄とも前年比3〜6割増となり品薄が続いた。5月には国産の増産、海外品の緊急輸入で店頭に商品が戻り、買いだめ需要も沈静化。主要銘柄では1〜5月でサントリー食品インターナショナル「天然水」2234万ケース(前年比136%)。コカ・コーラシステム「い・ろ・は・す」が高伸長。キリンビバレッジ「ボルヴィック」381万ケース(…)
ミネラルウォーターは、震災と首都圏の水道水で放射線量が規制値を超えたことから、3〜4月は各銘柄とも前年比3〜6割増となり品薄が続いた。5月には国産の増産、海外品の緊急輸入で店頭に商品が戻り、買いだめ需要も沈静化。主要銘柄では1〜5月でサントリー食品インターナショナル「天然水」2234万ケース(前年比136%)。コカ・コーラシステム「い・ろ・は・す」が高伸長。キリンビバレッジ「ボルヴィック」381万ケース(…)
総合卸(2011年6月27日号)
わが国の中間流通業、つまり総合卸(酒・食品・菓子・低温食品を含む)界の勢力地図は、確実に上位集中化、寡占化態勢が強まっている。販売規模では既に1兆5000億円超の企業が3社、経常利益では160億円超(11年度目標)が2社も出現、収益力でも1%超の優秀企業が誕生し、これに続く総合卸も目白押しだ。利益率に限ってみると例えば経常利益率では、10年前までは1%台乗せ企業は数える程度だったのが、いまでは珍しくなくなり、純食品部門路線からみるとやや内容が異なるが、1・5%を超える企業も現れ、総じて収益力の向上が際立つ現象だ。
別表はわが国の酒・食品総合卸として活躍する上場企業中心の上位11社の直近業績と次期業績見通しを示したものだ。菱食、伊藤忠食品の両社は変則決算のため(…)
別表はわが国の酒・食品総合卸として活躍する上場企業中心の上位11社の直近業績と次期業績見通しを示したものだ。菱食、伊藤忠食品の両社は変則決算のため(…)
チーズ(2011年6月23日号)
10年度(4〜3月)のチーズ市場は順調に拡大し、需給量では26万1千トン、前年比3・5%増となった。過去最高だった07年度27万9千トンの更新も再び視野に入りつつあるが、3・11大震災後の環境変化や輸入原料用チーズ価格の上昇などによるコストアップなど懸念材料も少なくない。もっとも家庭用は11年度に入っても堅調で、最大手、雪印メグミルクでは、今年度の市場成長率(物量)を102〜103%と予測、プロセスチーズは1〜2%、ナチュラルチーズは3〜4%増を想定しており、各社積極的な需要喚起策を推進中。
東日本大震災による供給網寸断の影響は、チーズ業界にも及んだ。市乳製品に比べ、シェルフライフの長いチーズは、一定の製品在庫により、牛乳やヨーグルト(…)
東日本大震災による供給網寸断の影響は、チーズ業界にも及んだ。市乳製品に比べ、シェルフライフの長いチーズは、一定の製品在庫により、牛乳やヨーグルト(…)
卸座談会(2011年6月20日号)
3・11東日本大震災は、総合卸にも大きな被害をもたらしたが、3カ月が過ぎて被災地の物流も復旧しつつある。その中で、食のライフラインを支える重要な役割を担う卸・小売の存在価値を、もっとアピールしていくべきとの意識が高まっており、健全な発展のために、利益なき戦いをしているときではないとの認識が改めて強まる。業績は震災の影響がみられるもののまずまずの推移。ただ、今後の成長を考えると、海外戦略の重要性を指摘する声で一致し、ウェブで新たな事業領域の拡大を図る動きなどもみられる。関西から元気をいかに発信していくか、ここでは関西で活躍される総合卸の営業担当責任者にお集まり願い、覆面形式で業界の課題、方向性など忌憚なく語り合っていただいた。(…)
輸入酒(2011年6月20日号)
今年の上半期の輸入酒市場を振り返ると、東日本大震災による首都圏中心部の業務用が被ったダメージの大きさが第一に挙げられる。半面、震災が新たな家飲み需要≠産み出したのは事実で、都心部の業務用での販売ウエートが小さいインポーターは1〜6月でプラスに推移したところも少なくない。
今年後半は震災ダメージの軽減が進み、家庭用市場へのシフトは一過性に終わるだろうという見方が輸入酒業界では強いが、業務用市場での震災ダメージはゼロになっても、右肩上がりに転ずるのには時間がかかるという指摘は見逃せない。しかし08年後半からのドル安、09年暮れからのユーロ安を背景に、低価格シフトが進んでいたワインなどは、家庭用市場での増勢が震災後一段と顕著になっているのは(…)
今年後半は震災ダメージの軽減が進み、家庭用市場へのシフトは一過性に終わるだろうという見方が輸入酒業界では強いが、業務用市場での震災ダメージはゼロになっても、右肩上がりに転ずるのには時間がかかるという指摘は見逃せない。しかし08年後半からのドル安、09年暮れからのユーロ安を背景に、低価格シフトが進んでいたワインなどは、家庭用市場での増勢が震災後一段と顕著になっているのは(…)
中元ギフト(2011年6月16日号)
東北支援ギフトをはじめ、瓶ビールが十数年ぶりにギフトで復活するなど、例年とは様子を変えてスタートした今夏の中元商戦。取り引きするメーカーも、限りある原材料・資材などの製造資源を売れ筋商品に特化するなど、対応を余儀なくされた。大震災が起きた3月は、百貨店においてはカタログ制作の大詰めの時期。未曾有の被害に、毎日届く情報もそのたびに変化。連日カタログの差し替えに追われた。ニーズでは保存性の高い商品に需要が集中しそうで、生産が限定されるNBアイテムをいかに補完し「どれだけフォローできるのかがギフトを制するポイントになる」とも。百貨店のギフト担当者にお集まりいただき、直近の食品販売動向、中元ギフトの見通しなど、意見交換していただいた。
――はじめに直近の食品販売動向からお聞かせ下さい(…)
――はじめに直近の食品販売動向からお聞かせ下さい(…)
本格焼酎(2011年6月13日号)
本格焼酎は、昨年末辺りから少しずつ底入れへの気配がみられ、消費を活性化させるメッセージ発信にさらに力を入れたい。3・11東日本大震災が、翌日の九州新幹線全線開通記念を直撃する不測の事態もあったが、九州からも復興支援に熱いエールが送られ、新幹線効果もGWを機に期待をふくらませる。安価な甲乙混和焼酎との競合が、落ち着きつつあるのも明るい材料。楽観はできないが、本格焼酎の持つポテンシャルを、新たな視点で発揮させていくことが欠かせない。米トレサ法で7月に施行される産地情報の表示には、順次対応を進めている。
本格焼酎の課税数量は、日本酒造組合中央会調べの10年度FY(10・4〜11・3)で、前年比5・5%減の50万2413キロリットル(約279万1000石(…)
本格焼酎の課税数量は、日本酒造組合中央会調べの10年度FY(10・4〜11・3)で、前年比5・5%減の50万2413キロリットル(約279万1000石(…)
カレー(2011年6月9日号)
大震災後、カレーのメニュー想起が突出、カレー需要を押し上げたが、ルウカレーはひと月余りで落ち着いたようだ。レトルトカレーも防災用ストックとして家庭内在庫が想定され、販売と消費に相当乖離があるとみられる。ただ、レトルトカレーは07年度以降、4年連続で市場成長(金額ベース)を果たし、国民食カレーライスを支える大型商材としての存在感を強めている。他方、ルウカレーはPB商品の出現や販売競争の激化で低価格化が進行してきたが、震災の環境変化を織り込んだ新しい切り口の価値訴求型マーケティングに期待がかかる。
10年度(4〜3月)の家庭用ルウカレー市場は、金額ベースで前年比97%程度で着地したもようだ。内食化の進行が続いているものの、昨年夏の記録的猛暑や低価格帯(…)
10年度(4〜3月)の家庭用ルウカレー市場は、金額ベースで前年比97%程度で着地したもようだ。内食化の進行が続いているものの、昨年夏の記録的猛暑や低価格帯(…)
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