食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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こだわり商品(2014年12月8日号)
こだわり商品群の動きにこのところ全般に上向き調の流れが出ている。消費税増税のあと、夏場にかけてやや後退感も出ていたが9、10月の秋需期入りを境に売れ行き上昇の場面が目立ってきた。こだわり食品群、つまりプレミアム商材の好、不調の見極めは量販の動きも含めて一環商材のケースも多く、難しいところもあるが、調味料を中心にこだわり系の高額品を保有する数社のメーカーに聞くと、増税後の一旦停止から回復基調を取り戻しているケースが増えている。こうしたところはそれぞれ商品が固定ファン層を確保している強みであり、プレミアム商品の底力でもある。最近は各量販で調味料を中心に高額品のラインナップ強化を図るところが増えており、調味料の品揃えをそれぞれ店舗のカラーや個性とするのも特長的。
中国酒市場(2014年12月4日号)
中国酒市場は業務用市場の低迷などで厳しい状況が続くが、やはり“中華には紹興酒”の安定感は根強く、中華料理店などを中心に各社で地道な販促提案が継続して行われている。市場規模は2002年をピークに減少に転じ、08年にもう一段規模縮小して以降は7000kl台での増減が続く。その一方金額ベースは拡大基調にあり、超低価格品が減少する一方、地道な取り組みで市場を広げてきた有力ブランドのインポーター各社が健闘しているといえそうだ。
〈総市場〉紹興酒を主体とする老酒市場は、1〜10月累計輸入数量(財務省貿易統計)でみると中国が5227kl(前年同期比101・2%)、台湾が148kl(同133・1%)、両国合計で5375kl(同101・9%)となっている。最需要期の11、12月を前年並みと仮定した場合(…)
〈総市場〉紹興酒を主体とする老酒市場は、1〜10月累計輸入数量(財務省貿易統計)でみると中国が5227kl(前年同期比101・2%)、台湾が148kl(同133・1%)、両国合計で5375kl(同101・9%)となっている。最需要期の11、12月を前年並みと仮定した場合(…)
中華調味料(2014年12月4日号)
家庭用の中華調味料は14年度上期(4〜9月)、メニュー用調味料、基礎調味料の醤類とも微減、中華だし類はチューブ入り半練りタイプがけん引し4〜5%増と好調に推移した。野菜の価格が安定し店頭では生鮮とのクロスMDも活発化、メニューに対応したカット野菜の種類も増えている。和洋メニュー用調味料は2ケタ近い伸び率と好調に推移、今後も成長領域として、大手メーカーも新メニューを逐次投入している。
中華のメニュー専用調味料は4〜7月は順調だったものの、8〜9月が天候不順により野菜が高騰、4〜9月では1〜2%のマイナス(消費者購入金額ベース)。一方で野菜を使用しない「麻婆豆腐」が好調、丸美屋、味の素ともに前年を上回った。価格が安定している“もやし”を使用するメニューも人気で味の素「Cook Do」〈豚肉ともやしの香味炒(…)
中華のメニュー専用調味料は4〜7月は順調だったものの、8〜9月が天候不順により野菜が高騰、4〜9月では1〜2%のマイナス(消費者購入金額ベース)。一方で野菜を使用しない「麻婆豆腐」が好調、丸美屋、味の素ともに前年を上回った。価格が安定している“もやし”を使用するメニューも人気で味の素「Cook Do」〈豚肉ともやしの香味炒(…)
みりん系調味料(2014年12月1日号)
みり系調味料は「和食」ブームを追い風に、市場拡大の期待が高まる。ただし用利経験が一定年齢層を境に格差が大き調く、また味効果などに対する認知度が全般に低いこともあり、みりんを取り入れた家庭用メニュー提案などを通じて意識を高める息の長い取り組みが重要になってくる。
一種、二種みりん計での本みりん課税出荷量(国税庁調べ)は13年度(4〜3月速報値)で10万5661kl(前年比101・5%)で6年ぶりにプラスに転じた。今年のこれまでの状況は、4〜8月累計で3万9345kl(前年同期比96・6%)と減少傾向。月別では4月が前年同月比110・1%、5月91・1%、6月87・7%、7月101・7%、8月92・1%。全国味淋協会が公表している一種みりんの出荷量では4月114・5%、5月94・3%、6月84・8%、7月100・2(…)
一種、二種みりん計での本みりん課税出荷量(国税庁調べ)は13年度(4〜3月速報値)で10万5661kl(前年比101・5%)で6年ぶりにプラスに転じた。今年のこれまでの状況は、4〜8月累計で3万9345kl(前年同期比96・6%)と減少傾向。月別では4月が前年同月比110・1%、5月91・1%、6月87・7%、7月101・7%、8月92・1%。全国味淋協会が公表している一種みりんの出荷量では4月114・5%、5月94・3%、6月84・8%、7月100・2(…)
チェーンストアの歳末商戦(2014年12月1日号)
消費税率の引き上げ延期や14日が投票日となった衆議院選挙など、歳末商戦に大きく影響する政治の動きが相次ぐ。再増税の先送りについては、これを評価するチェーンストア業界関係者が少なくない。選挙はギフトにはマイナス要因だが、投票日の売り上げ増加を期待して準備を始めるチェーンもある。ただ、首都圏の有力スーパーマーケットは好業績をあげているが、地域間・業態間の格差は広がっており、総合スーパー業態はさまざまなセールを仕掛けるも、低迷から抜け出せない状況が続いている。こうしたなか歳末商戦の前哨戦となるボジョレー・ヌーヴォーは、イオンでは前年を上回る進捗という。また、クリスマスケーキの予約は、各社ともキャラクターケーキの伸長が著しい。
当初、チェーンストア業界には、歳末商戦を前に来年10月の消費税率の引き上(…)
当初、チェーンストア業界には、歳末商戦を前に来年10月の消費税率の引き上(…)
チーズ(2014年11月27日号)
ことしのチーズ業界は原料高と円安進行の強烈な逆風続きの一年だった。日本のナチュラル(N)チーズ輸入量の6割を構成するオセアニア産の原料用Nチーズは、ことし前半(1〜6月)は1t当たり5300USドルに。昨年後半に対し1割強引き上げとなり、3月まで家庭用スライス、6P、シュレッドなどの容量変更・値上げが続いた。さらに4月から国内のチーズ向け乳価も15〜19%引き上げられ、8月から国産カマンベールなど国産ナチュラルチーズの値上げ、容量変更が行われた。
7〜12月のオセアニア産原料チーズ価格は、前半に対し5100ドル水準(1ドル102円=6月)とわずかに下がったものの、海外乳製品のタイトな需給を映し高値に張り付いた。前年から続く円安進行もボディーブローとなっていたが、10月末の日銀による(…)
7〜12月のオセアニア産原料チーズ価格は、前半に対し5100ドル水準(1ドル102円=6月)とわずかに下がったものの、海外乳製品のタイトな需給を映し高値に張り付いた。前年から続く円安進行もボディーブローとなっていたが、10月末の日銀による(…)
低温食品(2014年11月27日号)
冷凍食品の家庭用市場(消費者購入金額ベース)は14年度上期(4〜9月)、前年並みで折り返した。消費増税の影響もあり4〜6月が前年を下回り、7〜9月で盛り返し、10月も比較的順調に推移している。12月に入ると店頭は年末商戦としてパーティー関連商材、鍋の〆用や年越し、年明けの冷凍麺、チルドでも生珍味類の需要が山場を迎える。原材料や燃油価格の上昇と、急速な円安により冷凍食品は2月から値上げ、実勢売価も上がってくる見通し。
消費増税前の駆け込み需要で3月は6%増、4月は反動減となり6%減、5〜6月は買いだめした常温商品の消費が続いたため前年を下回った。7月以降はほぼプラスとなり上期計で実績をキープした格好。惣菜系が1%増、シューマイ、ギョーザ、コロッケ(…)
消費増税前の駆け込み需要で3月は6%増、4月は反動減となり6%減、5〜6月は買いだめした常温商品の消費が続いたため前年を下回った。7月以降はほぼプラスとなり上期計で実績をキープした格好。惣菜系が1%増、シューマイ、ギョーザ、コロッケ(…)
コメ(2014年11月24日号)
今年の新米商戦は、相場安の影響を受けて川上から川下まで青息吐息の状況だ。川上の産地からは「これを機にコメ農業を引退する農家も続出するのでは」といった声が聞かれ、現に今年は例年と比較して農機具のメンテナンスを行う農家も減少しているという。川下の量販店では、単価下落により前年実績確保が難しく、その対策に苦慮する姿が見られる。中間流通である卸も、価格競争のあおりを受けて、難しい経営の舵取りを迫られている。コメの消費が減少しているなか“日本のコメ”を守るためにも、業界あげての需要拡大が急務だ。
平成26年産米が出回る前から、さらなる相場安が懸念されていた今年の新米商戦。蓋を開けてみれば、川下の量販店では単価が1〜2割ダウンという状況に、担当(…)
平成26年産米が出回る前から、さらなる相場安が懸念されていた今年の新米商戦。蓋を開けてみれば、川下の量販店では単価が1〜2割ダウンという状況に、担当(…)
缶コーヒー(2014年11月20日号)
缶コーヒー市場は、秋冬のホット需要期に入り、各社の活発な新商品投入とCM、キャンペーンなどコミュニケーション強化策で活性化している。CVSコーヒーの人気でコーヒー飲用が広がっており、缶コーヒーへの取り込みを図る。一方、缶コーヒーのヘビーユーザー層が、より満足できる味わいの商品提案が市場の底上げにつながっている。缶コーヒーは飲料市場の中でも販売規模が大きく、他の飲料に比べて収益性も高いことからメーカーにとって収益基盤の重要なアイテムである。秋冬のホット飲用シーズンに入り各メーカーとも最重点に取り組んでおり、意欲的な新商品の投入、ブランドコミュニケーションで市場が活性化している。
CVSのいれたてコーヒーの話題でレギュラーコーヒーの消費が拡大。缶コーヒ(…)
CVSのいれたてコーヒーの話題でレギュラーコーヒーの消費が拡大。缶コーヒ(…)
洋酒・ワイン関連(2014年11月17日号)
ウイスキー市場は、ハイボール人気を追い風として若者や女性などの新たな消費者層を取り込み、順調な拡大を続けている。加えてNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」が話題となり、ウイスキー市場を一段と広げているところ。1〜7月のウイスキー課税移出数量(国税庁調べ)は国産が前年同期比112・0%、輸入は96・4%で、合計109・2%の6万2768kl(1ケース8・4l換算で747万2300ケース)と国産中心にけん引。来春のドラマ終了まで確実に上り調子が続くと、強気の戦略で拡販に臨む。
国際的に高い評価を持つウイスキーガイドブック「ウイスキー・バイブル」の2015年版が3日に英国で出版され、サントリーのシングルモルトウイスキー「山崎シェリーカスク2013」が世界最高のウイスキーに選ばれた。ジャパニーズウイスキーが世界(…)
国際的に高い評価を持つウイスキーガイドブック「ウイスキー・バイブル」の2015年版が3日に英国で出版され、サントリーのシングルモルトウイスキー「山崎シェリーカスク2013」が世界最高のウイスキーに選ばれた。ジャパニーズウイスキーが世界(…)
即席みそ汁(2014年11月13日号)
即席みそ汁市場は、総需要のプラスオンの流れが続くなかで秋冬商戦を迎えている。量販の売り上げは上期以降も実績増のペースを維持する向きが多く、マーケットスケールもなお右肩上がりをキープ。ただし、この伸びはFDブロックタイプの成長によるところが大きく、この一方で従来からの生みそ仕様の商品は主役の徳用を中心にシュリンク傾向を強めているのが現実。メーカーでは、生みそタイプの商品の活性化を図るべく今シーズンもヘルシー志向を軸とした具材展開で新商品を導入しており、このあたりこんごの市場の底上げにつながっていくのかどうか。この成果しだいでは有力ブランドの間でのシェア分布にも変化が見られそうな形勢となってきたようだ。
量販店では昨春あたりからから即席みそ汁の売り場でFDブロックの品揃えを強(…)
量販店では昨春あたりからから即席みそ汁の売り場でFDブロックの品揃えを強(…)
鏡餅(2014年11月13日号)
鏡餅の市場規模は、現在約100億円程度と推定される。量販店の売り場では、11月中旬頃から販売がスタートするが、最需要期はクリスマス商戦を終えた1週間。実質、この短期間が勝負となる特殊な商品だけに、メーカー各社・量販店も売り込みに力が入る。今年も各社様ざまな施策により、需要喚起・普及啓蒙に注力しており、市場の盛り上げが期待される。ただ、懸念事項としては「消費税増税がダウンサイジング化に拍車をかけるのでは」といった声も聞かれ、このあたり動向を注視する必要がある。
近年、鏡餅の傾向としてはダウンサイジング化が進行。大きな要因として住宅事情の変化があげられる。昔のように、鏡餅を飾るスペースが減少しているなか、飾りやすい小サイズを購入する層が増加。また、価格に対するシビアさから、より値ごろなサ(…)
近年、鏡餅の傾向としてはダウンサイジング化が進行。大きな要因として住宅事情の変化があげられる。昔のように、鏡餅を飾るスペースが減少しているなか、飾りやすい小サイズを購入する層が増加。また、価格に対するシビアさから、より値ごろなサ(…)
本格焼酎(2014年11月10日号)
本格焼酎は、年末需要期の追い上げが注目される。今年の推移は1〜9月の日本酒造組合中央会概数で前年比1・0%減。消費増税の影響で、「実感としてマインドが重たくなった感じ。本格焼酎の環境は厳しく、楽観できない。新しいインパクトがないと、下振れになる可能性もありそう」との見方もされる中で、少しでも需要喚起につなげようと、メーカーは積極策。ブームから10年が過ぎ、新たに若い世代や女性へのアプローチを強める動きもみられる。業界の課題として、年末の平成27年度税制改正で検討されている酒税の見直しで、本格焼酎の大幅減税が実現するかに注目が集まる。
本格焼酎の課税数量は、日本酒造組合中央会まとめの1〜9月概数合計で、前年比1・0%減。1〜7月の国税庁確数と8〜9月の中央会概数の合計では、1〜9月が2・(…)
本格焼酎の課税数量は、日本酒造組合中央会まとめの1〜9月概数合計で、前年比1・0%減。1〜7月の国税庁確数と8〜9月の中央会概数の合計では、1〜9月が2・(…)
歳暮ギフト(2014年11月6日号)
関東地区百貨店の歳暮ギフトは10月28日にセンターをオープンした島屋新宿店を皮切りに商戦に突入した。売上高目標の平均は前年同期比100・7%。売り上げベスト3は洋菓子・ビール・ハムだが、カタログギフトや佃煮も手堅い人気を保っている。ボリュームの大きいビールカテゴリーでは「ザ・プレミアム・モルツ」とこだわり食材を組み合わせたセットを揃え、付加価値を訴求する。税込みでジャストプライスとなる商材を品揃えし、予算の立て易さをPRする社もある。各社はオンライン受注にも注力しており、前年同期比109・3%(平均)を目指す。
売り上げベスト5を1位・洋菓子(微増)▽同着1位・ビール▽3位・産直(微増)▽4位・ハム類(微減)▽同着4位・和菓子(微増)―と予想する。大手4社のプレミアム商品が(…)
売り上げベスト5を1位・洋菓子(微増)▽同着1位・ビール▽3位・産直(微増)▽4位・ハム類(微減)▽同着4位・和菓子(微増)―と予想する。大手4社のプレミアム商品が(…)
チェーンストア(2014年10月30日号)
消費増税が明暗を分けたチェーンストアの14年3〜8月業績。首都圏のスーパーマーケット企業の多くが2ケタ増益を達成した一方で、総合スーパーには営業赤字に陥る企業もあり苦戦。地方のスーパーマーケット企業でも収益が低下した企業が少なくない。ただ、他の分野に比べれば消費増税の食支出への影響は限定的となった。実際にエンゲル係数は上昇、加えて外食への支出は抑制され中食・内食のニーズが高まり、これはチェーンストアにとって追い風となっている。しかし、総合スーパーやスーパーマーケットでは、収益の柱となるグロサリーの売価が低下傾向にあり、今後に大きな課題を残す。また、コンビニでも首都圏と地方の売上伸長率に差があらわれ始めており、地域間格差の影響を受けている。いずれにしても増税後の食市場の状況は不透明で、好業(…)
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