食料醸界新聞は、毎号、トレンドに合わせた特集・企画をしています。
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中四国市場(2017年1月12日号)
中四国市場で展開する有力卸・小売り、中四国に拠点などを置く酒類・食品メーカーの最新動向を追った。中国5県・四国4県の広いエリアにあって、小売り各社は差異化戦略により存在感を発揮し、卸各社は地域密着により得意先との関係強化に努めている。広島の清酒は、吟醸と純米を合わせた構成比が全国平均より高く、地元有力銘柄も特定名称酒に注力。削り節、だしの素、塩、味噌など、瀬戸内周辺の各県には有力メーカーが拠点を構えている。
総務省のまとめによると、中四国地区の人口は、2014年から15年にかけ、10月時点での比較で、広島県を除く8県で減少し、中四国9県計では1万4000人減。人口減少率の高い県が全国的に見て多いことも中四国の地域性を特徴付けている。こうした市場(…)
総務省のまとめによると、中四国地区の人口は、2014年から15年にかけ、10月時点での比較で、広島県を除く8県で減少し、中四国9県計では1万4000人減。人口減少率の高い県が全国的に見て多いことも中四国の地域性を特徴付けている。こうした市場(…)
信州みそメーカー(2017年1月1日号4集)
国内最大のみそ生産地である信州地区――。昨年のみそ出荷量は9月までプラス実績で推移してきたが、需要期の10月に入って急ブレーキが掛かる。季節は秋だが、連日の夏日・真夏日が消費に影響を与えたと推測される。それでも、各地区が前年対比マイナスとなるなか同地区は1%増を確保。大手みそメーカーの商品開発、マーケティング戦略がみその消費減を食い止める格好だ。ただ、中小みそメーカーからは「大手集約化が急速に進んでおり、厳しい状況が続いている」といった声も聞かれる。そうした現状でも個性を打ち出し、新たな戦略を模索する動きも出てきた。また、スケールメリットの違いから価格では勝負できないからこそ、高級品や加工品といった切り口で差異化を図ろうとする動きも目立つ。今年は、円安進行やコメ相場上昇、加工食品の原料表示(…)
信州食品メーカー(2017年1月1日号4集)
長野県で95%以上が製造されている凍り豆腐は、ここ2〜3年にかけ、健康効果を前面に出したメディア露出増加で、市場規模は確実に拡大。えのきだけを原料とする瓶詰なめ茸は、上位メーカーの1社が事業停止したことを受け、一時期、需給バランスが崩れたものの、昨秋以降、回復。油揚げ・味付け油揚げは、「初午いなりの日」に合わせた需要喚起策が定着する気配を見せている。
凍り豆腐:凍り豆腐は、2014年秋頃からメディア露出が増えたことなどによるブームも追い風に、西高東低と言われていた販売傾向に風穴を開け、特に大消費地である東京を中心とした関東エリアでの販売が急増。その追い風は一昨年から昨年春頃まで継続し、その結果、昨年3月期決算企業では実績増としたところが多かった。この間の(…)
凍り豆腐:凍り豆腐は、2014年秋頃からメディア露出が増えたことなどによるブームも追い風に、西高東低と言われていた販売傾向に風穴を開け、特に大消費地である東京を中心とした関東エリアでの販売が急増。その追い風は一昨年から昨年春頃まで継続し、その結果、昨年3月期決算企業では実績増としたところが多かった。この間の(…)
中部の地場卸(2017年1月1日号5集)
中部エリアの卸売業界では、地場有力卸が地域密着の強みを生かして、得意先のフォローにいっそう力を入れている。小売市場の再編をはじめ環境が大きく変わる中で、自社のスタンスをより明確にした市場深耕が不可欠。リニア新幹線の開通に向けた名古屋駅周辺の再開発で、今年4月にJRゲートタワーが開業、同じく4月にレゴランド名古屋がオープン、円安進行による輸出産業への追い風など消費環境は悪くない。
イズミック:酒類系で中部の最大手。2016年度1〜12月の売上高は、前年比113・2%の2295億円(15年度は106・3%の2027億41百万円)と大幅増を計画、1〜10月で112%と予算通りに推移する。盛田宏社長は「新規帳合獲得などで、酒類の取引が広がっており、年度末で計画達成を見込む。利益面もグループトータルで確保していきたい。MI
イズミック:酒類系で中部の最大手。2016年度1〜12月の売上高は、前年比113・2%の2295億円(15年度は106・3%の2027億41百万円)と大幅増を計画、1〜10月で112%と予算通りに推移する。盛田宏社長は「新規帳合獲得などで、酒類の取引が広がっており、年度末で計画達成を見込む。利益面もグループトータルで確保していきたい。MI
北陸市場(2017年1月1日号5集)
北陸市場は、2015年3月の北陸新幹線開業効果が落ち着き、安定成長が期待されている。3倍にふくらんだ乗降客は、一巡後は1割ほど減っているようだが、開業前に比べて大きく増えているのに変わりはない。北陸の食と酒に魅せられて、リピーターが多くなると予測されており、地元企業も対応に余念がない。
北陸最大手の総合卸(16年3月期売上高1555億8900万円、前年比106%)として、強固な地盤を構築する。昨年2月に創立70周年を迎え、6月20日の株主総会で新社長に吉田茂専務が昇格。荒木章社長は代表取締役会長に就任した。吉田社長は「地域密着、広域対応フルライン卸として、現場力、機動力が最大の強みであり、さらに磨きをかけて、存在価値を高めていく」と力を込める。今年度売上高は前年比104%を計画。「北(…)
北陸最大手の総合卸(16年3月期売上高1555億8900万円、前年比106%)として、強固な地盤を構築する。昨年2月に創立70周年を迎え、6月20日の株主総会で新社長に吉田茂専務が昇格。荒木章社長は代表取締役会長に就任した。吉田社長は「地域密着、広域対応フルライン卸として、現場力、機動力が最大の強みであり、さらに磨きをかけて、存在価値を高めていく」と力を込める。今年度売上高は前年比104%を計画。「北(…)
こだわり食品(2016年12月22日号)
今秋以降、川下で価格訴求を強める動きが見られるが、価格訴求一辺倒では消耗戦に陥ってしまう事から、「こだわり商品」と言われる高付加価値商品の提案を強化する動きが活発だ。そこに並ぶのは「原料」「製造方法」「容器」といった切り口にこだわったアイテム。ただ、そうしたこだわり商品も単純に売り場に並べるだけでは、消費者にどういった付加価値があるのか理解され難い。そのため、価値の情報発信力がますます求められる状況にある。今年はまた“オーガニック”や“低糖質”といった商材にスポットが当たり始めた。このあたり、まだまだ市場の拡大が見込まれるだけに注目だ。
デフレ基調が叫ばれる中、川下の量販店では“価格訴求”を強める動きが目立つ。小売業経営陣からも、今秋以降の戦略について「人手不足の深刻化から人手を掛(…)
デフレ基調が叫ばれる中、川下の量販店では“価格訴求”を強める動きが目立つ。小売業経営陣からも、今秋以降の戦略について「人手不足の深刻化から人手を掛(…)
総合食品卸関西地区担当者座談会(2016年12月15日号)
総合食品卸大手7社の関西地区担当者による座談会を開催。足元の状況は今年8月以降、天候不順などの影響で販売不振が続いたとする。一方で、これまでにないかたちの消費スタイルが進行しているとの指摘もされた。市場は年末商戦に突入しているが、今年は曜日回りの関係で今月28〜30日に購買が集中するのではと見ているもよう。今年注目した商品カテゴリーを聞いたところ「健康系」との意見が多数。今後はさらに、セグメント化・細分化・専門化された、一歩先の健康市場が提案されてくるのではとも予測。SNSなどの普及に伴い消費者が商品にアプローチする手段は多様化しており、それに応じた提案手法も必要になってくるのではとの意見も出された。卸業界のなかで最大とも言ってよい課題のひとつである物流コストの高騰に対しては、これまでの取り(…)
中国酒市場(2016年12月5日号)
中国酒市場はメーカーブランド品と飲食店の直接取引店の二極分化が進行。総市場は縮小が続く。チャネル別構成比8割超を占める業務用、なかでも中華料理店でワインやハイボールにドリンクメニューを席巻されているという状態で、後ろ盾として期待できないことも影響している。一方で有力ブランドの輸入業者は堅調さを維持しており、しっかりした売り先と地道な提案は着実に実を結んでいるともいえる。まずは“紹興酒”のカテゴリー認知、次に品質で差別化できるブランド育成と取り組み、市場回復につなげたいところだ。
〈総市場〉原産地統制呼称で管理される「紹興酒」を中心とする老酒市場は、財務省貿易統計の1〜10月輸入数量でみて中国4760kl(前年同期比97・9%)、台湾は160kl(…)
〈総市場〉原産地統制呼称で管理される「紹興酒」を中心とする老酒市場は、財務省貿易統計の1〜10月輸入数量でみて中国4760kl(前年同期比97・9%)、台湾は160kl(…)
メニュー用調味料(2016年12月5日号)
4〜9月のメニュー用調味料のうち本格中華メニューは前年並みを確保、和洋メニューは参入メーカーが一段落したこともあり約6%減、10月もそれぞれ同水準の流れ。どちらも野菜の高値が影響しているが、中華では「麻婆豆腐」がカバーした格好。中華だしはペーストが好調を維持し今後も成長領域。これから大根、白菜など冬野菜を使ったメニューを訴求、2月からは“春節中華”の店頭販促が始まる。
中華のメニュー用は今春、味の素社が「CookDo あらびき肉入り」麻婆シリーズを一新し、麻婆豆腐に「黒」「赤」「白」「甘」4品種と「麻婆茄子」をラインナップ。エスビー食品も脇屋友詞シェフとタイアップした「李錦記・合わせ調味料」シリーズに「麻婆豆腐」「四川式麻婆豆腐」「麻婆茄子」などを投入。麻婆豆腐でシェアトップの丸美屋は発売45(…)
中華のメニュー用は今春、味の素社が「CookDo あらびき肉入り」麻婆シリーズを一新し、麻婆豆腐に「黒」「赤」「白」「甘」4品種と「麻婆茄子」をラインナップ。エスビー食品も脇屋友詞シェフとタイアップした「李錦記・合わせ調味料」シリーズに「麻婆豆腐」「四川式麻婆豆腐」「麻婆茄子」などを投入。麻婆豆腐でシェアトップの丸美屋は発売45(…)
みりん系調味料(2016年12月1日号)
みりん系調味料は「和食」への注目を追い風として着実に市場を広げている。ただ、家庭内においては、一定年齢を境に利用経験や調理効果に対する認知が大きく低下。全く使ったことがないという人もおり、レシピ提案等を通じて利用を促し、調理効果を実感してもらうための息の長い取り組みが重要。各社は引き続きホームページなどを通じたレシピ提案、和食メニュー訴求や調理効果の情報発信を通じて、「みりん」の魅力を伝える。
一種、二種みりん計での本みりん課税出荷量(国税庁調べ)は15年度(4〜3月速報値)で10万7956kl(前年比103・7%)で2年ぶりプラスに転じた。今年のこれまでの状況は、4〜8月累計で4万1520kl(97・6%)と減少。一進一退ではあるが、過去15年で最低だった平成24年の10万4000klからは復調に向かっているように見えるところ。 全(…)
一種、二種みりん計での本みりん課税出荷量(国税庁調べ)は15年度(4〜3月速報値)で10万7956kl(前年比103・7%)で2年ぶりプラスに転じた。今年のこれまでの状況は、4〜8月累計で4万1520kl(97・6%)と減少。一進一退ではあるが、過去15年で最低だった平成24年の10万4000klからは復調に向かっているように見えるところ。 全(…)
チェーンストアの歳末商戦(2016年12月1日号)
ここ数年、ハロウィーンが生活者のなかに浸透し、マーケットが拡大、歳時イベントとしての存在感を増してきた。これに続くボジョレー・ヌーヴォーとあわせて、歳末商戦の行方を占う前哨戦となる。ハロウィーンでは、チェーンストアが以前から取り組んできた菓子については好調に推移したものの、他のカテゴリーへの波及は限定的となった。ボジョレー・ヌーヴォーは、まずまずといったところか。クリスマス商戦ではアメリカ生まれのセール「ブラックフライデー」への取り組みが広がっている。おせちは、ネット通販で具材ひとつから購入できる「単品おせち」を品揃える企業もある。
ハロウィーンは、ここ数年、仮装パレードなどのイベントを中心に盛り上がりをみせ、外食などには追い風となっている。一方、チェーンストアでは、以前から10月下旬の(…)
ハロウィーンは、ここ数年、仮装パレードなどのイベントを中心に盛り上がりをみせ、外食などには追い風となっている。一方、チェーンストアでは、以前から10月下旬の(…)
即席みそ汁(2016年11月28日号)
即席みそ汁市場は、引き続き成長が継続している。市場規模が500億円ラインを達成したのは記憶に新しいが、中長期的には600億円も視野に入る勢い。生みそタイプ、FDなど全方位で成長しており「これは時代の流れ」(量販店バイヤー)とする声も聞かれるほど。マルコメ、ハナマルキなどみそメーカーに加えて、今年は即席みそ汁最大手の永谷園も減塩を本格投入。生みそ同様に減塩商材の台頭が顕著になってきた。また、EC専用やカップ入りでも新たな商材が登場。従来の発想とは違った商品開発も進んでおり、話題が途切れる事はなさそうだ。
即席みそ汁市場は、全方位(生みそ・練り込み・FDタイプ)で成長が続く。量販店の実績も2ケタ増の伸び率で、担当バイヤーからは「時代の流れでしょうね」といった声(…)
即席みそ汁市場は、全方位(生みそ・練り込み・FDタイプ)で成長が続く。量販店の実績も2ケタ増の伸び率で、担当バイヤーからは「時代の流れでしょうね」といった声(…)
低温食品(2016年11月28日号)
冷凍食品の家庭用市場(調理品)は16年上期(4〜9月)、3%増と前年までの横ばい傾向から再び成長軌道に乗ってきた。炒飯がけん引している格好だが、下期もこの勢いは続く見通し。食卓向け惣菜も好調で、年末商戦に向けてはクリスマスなどパーティー需要、年越しそば・年明けうどんと、業務用も含めて需要が盛り上がる。
上期は引き続き弁当用が苦戦したものの、食卓向けの好調によりプラス成長できた。消費者の購入率が3%増と伸びたことが市場拡大に貢献した一方で、購入個数は2%減とわずかに減少、購入単価が2%増と上昇し、購入者当たりの購入金額は前年をキープした。下期も有職主婦の増加や少子高齢化、世帯人数の減少などを背景に、食卓向け商品は堅調に推移する見通しだ。上期のカテゴリー別では米飯と餃子が2ケタ増(…)
上期は引き続き弁当用が苦戦したものの、食卓向けの好調によりプラス成長できた。消費者の購入率が3%増と伸びたことが市場拡大に貢献した一方で、購入個数は2%減とわずかに減少、購入単価が2%増と上昇し、購入者当たりの購入金額は前年をキープした。下期も有職主婦の増加や少子高齢化、世帯人数の減少などを背景に、食卓向け商品は堅調に推移する見通しだ。上期のカテゴリー別では米飯と餃子が2ケタ増(…)
チーズ(2016年11月24日号)
チーズの好調な消費が続いている。家飲み需要に対応したおつまみ系は全般に高伸長を示す。ベビー、ポーションタイプはじめナチュラルチーズではカマンベール、さけるチーズなどが市場成長をけん引する。他方、原料安のシュレッドに押されるスライスチーズでは徳用など戦略商品の展開が活発化、低価格に対する根強いニーズを裏付けたが、14、15年と為替や輸入原料高に見舞われ、16年度は収益改善にむけた付加価値商品の開発、価値訴求型の販売施策が市場をリードしつつある。
16年度上期(4〜9月)の家庭用チーズ市場は、重量ベースで105%(金額ベース104%)と順調な伸びを収めた。年初来の円高基調も加わり輸入原料チーズ相場が軟化したこと、家飲み需要を受けておつまみ系チーズが好調に伸びるなど、店頭回転(…)
16年度上期(4〜9月)の家庭用チーズ市場は、重量ベースで105%(金額ベース104%)と順調な伸びを収めた。年初来の円高基調も加わり輸入原料チーズ相場が軟化したこと、家飲み需要を受けておつまみ系チーズが好調に伸びるなど、店頭回転(…)
コメ流通(2016年11月21日号)
2年連続で相場高の幕開けとなったコメ市場。価格上昇の要因は飼料用米への作付け転換拡大の影響が大きい。供給に関しては、今年の作況指数は103と豊作基調だ。一方で、コメの消費は毎年8万t減ペースでシュリンク。コメ離れに歯止めを掛けられない状況が続く。ただ、先述の「飼料用米転換」「B銘柄の作付減」「相場が上がると言う思惑」など複数の要因が積み重なり相場高という“需要と供給のミスマッチ”が発生している。コメ卸にとって値上げ必至の状況にあるが、豊作基調のなかでの値上げ交渉とあってスムーズにはいかない。「来年2月までは厳しい販売環境が続く」と見通す企業もあり、コメ卸にとって当面は難しい舵取りが求められそうだ。
今年の新米商戦は、昨年に続き相場高で幕開け。コメの価格上昇は2年連続とな(…)
今年の新米商戦は、昨年に続き相場高で幕開け。コメの価格上昇は2年連続とな(…)
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