カゴメ

春夏マーケティング・商品戦略

「野菜生活100」価値向上へ/ 発酵の力で美容ニーズに対応/ 「旨辛ホットチリ」でケチャップ用途拡大/ 4月にTWOとPBF第2弾

 カゴメは、飲料事業では「バリューアップ」「美容ニーズへの対応」「新領域への拡張」をテーマに重点施策を展開。基幹商品のバリューアップとして「野菜生活100」レギュラー4品をリニューアルする。食品事業では、消費の「価値シフト」への対応を推進。外食感のあるエスニック・旨辛メニューが家庭内食で伸長していることから「旨辛ホットチリケチャップ」などを発売し、ケチャップの用途拡張を図るなど、23年春夏のマーケティング・商品戦略を展開する。

2023年3月3日
  •  飲料事業では、生活者動向を①外食の復活と連動した野菜不足意識の拡大②外出機会の増加に伴う美肌・ダイエットニーズの高まり③物価上昇・買い控えが広がるなか求められる価値向上、と分析。「基幹商品のバリューアップ」「美容ニーズへの対応」「新領域への拡張」を重点キーワードに対応を図る。
     基幹商品のバリューアップとして「野菜飲料100」の〈オリジナル〉などレギュラー4品をリニューアル。野菜配合比率を60%から70%にアップし、野菜摂取期待に応える。また「“野菜の色”に着目した大型プロモーションを展開する」(鶴田秀朗・飲料企画部長)という。
     美容ニーズへの対応では、「野菜生活100」から体を浄化するクレンズ気分が味わえる〈発酵クレンズ・にんじん&オレンジ〉を発売。発酵させることで糖質オフと食物繊維量をアップさせた“発酵にんじん汁”を使用。糖質30%オフを実現した。
     夜のリラックスシーンの“ココロやすらぐキレイ習慣”を提案する「ハーブ香る果実・発酵白ぶどう&カモミールBlend」「同・発酵ピーチ&ジャスミンBlend」は、1日分のビタミンCとたっぷりの食物繊維が摂れる。
     新領域への拡張では、植物性ミルクのブランド「畑うまれのやさしいミルク」から〈焙煎オーツカフェ〉を発売。皮ごと焙煎したオーツ麦の香ばしいオーツミルクとブラジル産コーヒーをブレンドし、発酵性食物繊維をおいしく摂取できる。
     「野菜生活100」から発売する濃縮タイプ〈すくすくサラダ・バナナオレベース〉〈同・ぶどうオレベース〉は、牛乳と混ぜて飲む野菜果実ミックス飲料。牛乳売り場での関連販売など、牛乳消費拡大をサポートする。
     食品事業では、今後の消費動向を“これでいい”という価格シフトと、“これがいい”という価値シフトの二極化が進むと分析。価値シフトへの対応を進める。
     外食代替として、家庭内食でエスニック・旨辛メニューの食卓出現頻度が増加しており、トマトケチャップの利用が洋食だけでなくエスニックメニューにも広がっている。そこで「旨辛ホットチリケチャップ」「スパイシーカリーケチャップ」を発売。「バラエティーを強化することでケチャップの用途拡大を図る」(西村晋介・食品企画部長)という。いずれもケチャップらしい味わいを残しつつ、新たな美味しさを提供する。からあげに「旨辛ホットチリ」をかければヤンニョムチキン風に、「スパイシーカリー」をかければ「タンドリーチキン風」に仕上がる。
     また、「トマトケチャップ」全体では、日本一食べたいオムライスを決める「オムライススタジアム」を開催し、調理・喫食喚起を図る。
     パスタソース「アンナマンマ」では〈アラビアータ〉をリニューアル。辛さを約3倍アップし、パッケージでもピリ辛な味わいを訴求。嗜好の変化に対応する。
     メニュー専用調味料「じょうずに野菜」には〈なすと挽肉のデミ風チーズ焼き用ソース〉を追加した。
     プラントベースフード(PBF)では、TWO社との共同開発商品第2弾を4月に発売する。